Teens’ best selections
ハーフ

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 210p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591092521
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8093

内容説明

もう、いい加減、わかってくれないかなぁ。もうぼくは、父さんにつきあえるほど、こどもでもなければ、おとなでもないんだ…。ぼくはかわいそうじゃない、かわいそうじゃない、かわいそうじゃない。―そう何度もつぶやいてみる。父一人、子一人、母一ぴき、おかしな家族の再生物語。

著者等紹介

草野たき[クサノタキ]
1970年、神奈川県生まれ。実践女子短期大学卒業後、会社勤務。1999年『透きとおった糸をのばして』で講談社児童文学新人賞を受賞し、デビュー。同作で児童文芸新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はる

46
小学6年の真治とお父さん、それに犬のヨウコの家族の物語。お父さんはヨウコのことを本気で妻だと思っている。暢気なお父さんだなあという印象は最初だけ。本当に本気なのでうそ寒くなってくる。実の母親への想いと父の異様な様子に、いっぱいいっぱいの真治君が切ない。三浦さんがいてくれて本当に良かった。思ったより切なく、痛みを感じるストーリーだけど、ラストに少しホッとした。2016/06/20

エンリケ

38
児童文学だが何とも切ない内容。主人公の少年が健気で何度も泣かされた。物心ついた時から母親がいない少年。でも父親は飼い犬のヨウコさんが母親だと言い張る。周囲から奇異の目でみられながら平静を装う少年。それはただ父親の為。でも鬱屈した想いは徐々に彼の歯車を狂わせる。大人の都合で振り回される子供は本当に憐れ。父親も好い人なのだが、妻の喪失に耐えられず、知らず子供にストレスを与えていた。犬のアイコはきっとこの二人の為にあの行動に出たのだろう。少年を気に掛ける少女も又傷負い人。登場人物達の再生を切に願いながら読了。2017/07/20

あつひめ

27
大人だからの曖昧さ、子供だからの残酷さが心の中を行ったり来たり。でも、二人ともヨウコが大好き。児童書らしく淡々と子供でも理解しやすい表現で子供の気持ちを訴えてくる。もう僕は子供じゃないよ・・・と。ヨウコからしたら大切にされて幸せな犬生だったと思う。家族の一員というポジション。同級生の三浦さんの存在も素直になれない男の子と女の子って感じで小学生らしくて好感度アップ。ヨウコが旅立って、これからは本当に人間二人の生活が始まる。お父さんもやっと「ヨウコ」という名から一歩前に踏み出せたようだし・・・。2011/04/15

信兵衛

24
真治は父親から、飼い犬のヨウコが母親と教えられて育ってきた。 ちょっぴりコミカルでちょっぴり哀しく、優しくて温かい家族ストーリィ。私の好みです。2016/06/14

はむちゃん

21
草野たきさん2冊目です! 人間のお父さんと、犬のお母さん…。 犬のヨウコが奥さんだと言い張るお父さん、本当のお母さんはどこで何をしているのか…真治がたくさん悩んでいるのが切ない。でも、お父さんは家族思いでいい人だろうし、三浦さんもすごくいい子だと思った。三浦さんがいて本当に良かった。ラストでは真治はちょっぴり大人に近づけたのかなと思う。2018/06/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/566637
  • ご注意事項