内容説明
じめんのしたでいっぴきのもぐらがくらしていました。たのしいけれど、なにかものたりないせいかつ…。あるひ、もぐらはいままできいたことがないほどうつくしいおんがくにであいました。それは、もぐらを、そしてせかいをつつむしあわせの、はじまりだったのです。
著者等紹介
マクフェイル,デイビッド[マクフェイル,デイビッド][McPhail,David]
アメリカのマサチューセッツ州に生まれる。絵本作家・画家として活躍
野中ともそ[ノナカトモソ]
東京都に生まれる。明治大学文学部卒業。音楽出版社につとめたのち、作家、イラストレーター、エッセイストとして活躍。1998年「パンの鳴る海、緋の舞う空」で第11回小説すばる新人賞受賞。翻訳書は『もぐらのバイオリン』が初。現在、ニューヨーク在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mug
57
バイオリンの音色に魅了されたもぐらのお話。何年も練習を続け上手にバイオリンを弾けるようになったもぐらは、土の中で一匹、演奏を続けている。『ひとびとのために えんそうするのって どんなかんじなんだろう』そんなことを考えているもぐらの上(地上)では、実は人々が聴いている。ひとりぼっちのもぐらに「みんな聴いてるよ!」と声をかけてあげたい😊2020/10/09
野のこ
48
《野中さん訳。》すごく良かったです。ポールマッカートニーの『パイプオブピース』の曲が頭の中で流れた。土の中でもぐらが奏でるバイオリン。その上の木がどんどん成長して鳥や人びとの憩いの場所に。平和を願う、想像するだけで幸せな気持ちになれそう。もぐらのバイオリン、聴いてみたいなぁ。素朴なタッチだけどもぐらと木を描く構成や、綺麗な色彩グラデーションも素敵でした。2018/06/17
chiaki
33
かつて仕事に明け暮れるもぐらがバイオリンに出逢ってそうだったように…音楽は人の心を豊かにし、生活に彩りを与えてくれる。時には哀しみを癒し勇気を与え、人と人とを繋ぐ絆となり、争いは無意味であることを教えてくれる。コツコツと鍛練を積み重ね、立派なバイオリンの音色を奏でられるようになったもぐら。ひとり、穴の中で地上の平和を想いバイオリンを弾き続ける姿にじーんときます。古いおとぎ話のような絵も含め、とても好みの1冊!芸術の秋におすすめ。2020/10/05
さおり
31
acalistさんにおすすめしていただき、手にとりました。何度も読みたい一冊ですね。ひとりで生きていて、これだ!と思ったことに一生懸命。その一生懸命が、自分でも気づかない間に人々の心を動かす。すてき。絵が美しく、野中ともそさんの訳もシンプルで良かったです。2018/11/01
かおりんご
18
読み聞かせ(166)知らないうちに、みんなを幸せにできていたらいいなと思う。2017/10/17