出版社内容情報
鉄工会社の社長である高橋さんの家に訪れた男は、恐ろしい武器をもつ鉄塔王国に協力するようにというのだった。その王国とは?
内容説明
「君にみせたいものがあるんだ。」まちかどの老人に呼びとめられて、小林少年はカラクリ箱をのぞきこんだ。そこには、深い森の中、丸い鉄の塔からはいおりる巨大なカブトムシが…。町にカブトムシの怪物があらわれて、子どもたちをさらっていった。カブトムシ大王が支配する恐怖の鉄塔王国が、日本のどこかにあるという―。
著者等紹介
江戸川乱歩[エドガワランポ]
明治27(1984)年10月21日、三重県名張町(現名張市)に生まれる。本名、平井太郎。早稲田大学在学中から、英米の推理小説を片っぱしから読む。卒業後、貿易会社、古本商、新聞記者などたくさんの職業を経験する。大正12(1923)年に『二銭銅貨』を「新青年」に発表。筆名の江戸川乱歩は、推理小説の始祖エドガー・アラン・ポーから取っている。その後、数多くの推理小説を精力的に書く。昭和11(1936)年「少年倶楽部」の求めに応じて書いた『怪人二十面相』がたいへんな人気を博し『少年探偵団』『妖怪博士』など少年少女に向けた作品を発表する。昭和40(1965)年没
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感想・レビュー
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芽
41
小林君の七つ道具が大活躍。 長時間の移動やら探索にかなり骨が折れた様子で探偵は大変だな。 カブトムシがうじゃうじゃしている光景はさぞかし恐ろしそう。2015/11/08
みや
35
乱歩先生が大人向けに書いた「妖虫」を子供向けに書き直した作品。いずれ「妖虫」も読みたい。巨大カブトムシがたくさん登場するという虫嫌いには地獄のような一冊だった。あの大きさで動くカブトムシのカサカサ音が聞こえたら…想像するだけでゾッとする。巨大カブトムシの鉄塔王国を作るという壮大なプロジェクトは勿論、二十面相が発案&実行。怪盗というよりエンターテイナーに近い。予告状を出して、アッと驚く方法で盗み出す。個人的にはそんな話をまた読みたい。2016/07/19
どぶねずみ
24
シリーズものだとわからないで読み始めると、キモいし、怖いし、きっとろくなエンディングではないだろうと最初は感じた。シリーズの一つだとわかれば、少しばかり面白く感じるが、自分の好みではないな。最初から、これはカブトムシをモチーフにしたホラーなのか、それともファンタジーなのかよくわからない感じだったし、カブトムシの正体がなんとなくわかれば、誘拐か宗教活動の一貫かと思うような不思議な場所に誘拐され、気持ち悪いが怖いに変化する。児童書として子どもに読ませるのはきつい内容だ。2024/05/21
植田 和昭
20
カブトムシが主役なんですよねえ。鉄塔王国何をやりたいのかよくわかりませんが。こども向けとはいえそろそろネタが尽きてきた感じです。2021/02/27
*мiкi*
8
現実を考えるととてもシュール。 この世界ではあのカサカサ音に怯えてしまう…2015/05/30
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- 和書
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