日本の物語絵本
猿神退治

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  • サイズ B4判/ページ数 39p/高さ 25X26cm
  • 商品コード 9784591077139
  • NDC分類 E
  • Cコード C8793

出版社内容情報

猿神に人身御供にされる事になった娘の一家を、犬をつれた東国の若者が助け出す、全国に語り伝えられている『今昔物語』の説話。

内容説明

むかし、美作の国に巨大な猿のすがたをした神がまつられていた。年に一度の祭りには、人間のいけにえをささげるならわしがあった。ある年、ひとりのうつくしいおとめがいけにえにえらばれ、両親はおどろきかなしみにくれていた…。

著者等紹介

那須正幹[ナスマサモト]
1942年、広島に生まれる。島根農科大学林学科卒業。作品に『ズッコケ三人組のバック・トゥ・ザ・フューチャー』(野間児童文芸賞)他の「ズッコケ三人組」シリーズ(巌谷小波賞)、創作、絵本、ノンフィクションなど多数

斎藤吾朗[サイトウゴロウ]
1947年、愛知県に生まれる。多摩美術大学大学院修了。独立美術協会会員。ガラクタ美術館主。ルーブル美術館のモナ・リザを’73年、東洋人として初めて模写することを認められる。毎年、アメリカなどで展覧会を開催
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

FOTD

17
猿神に人身御供にされる事になっていた娘の一家を、犬を連れて東国からやって来た若者が助け出す。中山神社から猿神を追い出したことで、人身御供の風習がなくなり、国中が平穏無事に暮らせるようになった。 美作(岡山県)の説話として『今昔物語』に収められていた話が迫力のある絵本になった。2025/02/10

花林糖

14
(図書館本)猿神を退治する美作の国(岡山県)のとある村のお話で、斎藤吾朗さんの描く猿神様がインパクト大でした。今昔物語26巻第7の説話「美作国の神、漁師の謀に依り生贄を止める語」から。2017/02/08

あおい

9
今昔物語「美作国の神、猟師の謀に依り生贄を止める語」が原型。生贄に選ばれ嘆き悲しむ娘のもとに現れた数頭の犬を連れた若者が猿神退治にのりだす。絵はあまり好きじゃないんだけど生贄の娘が逃げないよう見張る村人は恐ろしく戦いの描写は臨場感があるし猿神が神官に乗り移って命乞いをしたり物語的には面白かった2020/04/19

つき

9
『今昔物語』巻26第7話 説話「美作国の神、猟師の謀に依り生贄を止める語」を書き改めたもの。タイトル通り、年に1度娘が猿神の贄となる風習を、猟師の若者と犬2頭が猿神を退治することによって止める物語。猿神との戦いのシーンは迫力があり、読んでいて引き込まれる。2018/02/06

佐倉

8
『神、人を喰う』でも取り上げられていた民話。猿神に生贄として捧げられた乙女を犬を連れた東国の若者が救い出す物語。類話では若者役が有名な僧侶だったり武士だったりするようだが、いずれにしろ「かつてこの土地では生贄を捧げていたが現在は捧げていない」「生贄は否定するべきものである」という現在の秩序を語る物語として理解できる。考古学的には日本で人間の生贄を用いた祭祀が行われた証拠は無いようだが、日本にやってきた人々の記憶に生贄祭祀がありそうした発想をする人々を抑えるためにこういう物語が必要とされたのかも知れない。2024/12/19

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