出版社内容情報
うつくしくて、なつかしい雑木林や田畑を背景に、勇一とわたるの友情がみずみずしく描かれた、味わい深い作品。
内容説明
大きなトノサマバッタがとびかう山のてっぺんの草原は、わたるだけがしっている、ひみつの草原。けれども、わたるはどうしても、そこへ勇一をつれていきたいと思った。「ごめんな」と、いえないかわりに…。
著者等紹介
最上一平[モガミイッペイ]
1957年、山形県生まれ。「銀のうさぎ」で日本児童文学者協会新人賞受賞。「ぬくい山のきつね」で日本児童文学者協会賞、新見南吉児童文学賞受賞
石井勉[イシイツトム]
1962年、千葉県生まれ。漆工芸、染色工芸を学び、絵本、挿絵に意欲的に取り組む
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たーちゃん
21
息子は「おばけバッター!?おばけじゃなくてトノサマバッタだよねぇ」と。ちょうど今日もトノサマバッタ取りに奮闘していた息子。また取れるといいね。2022/09/10
遠い日
11
トノサマバッタを自慢する勇一が癪に触って、とっさに勇一の引き出しから盗ってしまったワシのピンバッジ。これも散々3年生の時に見せびらかされたものだ。一瞬の行為にぐずぐずと捉えらえてしまうわたる。トノサマバッタ取りに誘って、夏の秘密の冒険決行。去年わんさか見た場所にまだいるか?険しい坂と藪と山道を二人だけで進む。心に屈託を抱えたわたるの独白が重い。言えなかったことばをぎゅっと握りしめて、言えるまでの日を思う。仲良しだけど全部なんでも言えるわけではない状況にいることを知ったわたる。子どもの心の陰影が鮮やかだ。2017/12/07
しらたえび
6
学校の教科書にのってそうな友情、嫉妬、悔いと心情の変化と熟語・比喩など多数でてくる作品で国語の物語文で使いたくなるような内容です。ただ、それだけに絵本としては量が多く、私の子供の年齢としてはちょっと早かっです。文章で心情の変化とか子供がわかるとうれしいなと思いながら、バッタが好きだったので最後まで聞いていましたが、読む方がすっかり疲れました・・・(笑)5歳11ヶ月2021/10/12
おはなし会 芽ぶっく
6
年に2回のお楽しみ、近郊の読み聞かせグループ交流会でした。今回は私たちの町が担当しました。テーマは【出会い・友情・ともだち】です。こちらは私たちのおすすめ絵本です。2019/04/22
おはなし会 芽ぶっく
6
わたるは小4.友だちの勇一が飼ってるトノサマバッタの自慢するので、つい勇一のピンバッチをこっそり盗ってしまう。後悔したけれど返すに返せない…素直にごめんなさいも言えず、わたるは…。2018/10/28