ポプラ・ウイング・ブックス 崖の国物語〈２〉嵐を追う者たち

スチュワート，ポール【作】〈Ｓｔｅｗａｒｔ，Ｐａｕｌ〉/リデル，クリス【絵】〈Ｒｉｄｄｅｌｌ，Ｃｈｒｉｓ〉/唐沢 則幸【訳】

ポプラ社（2001/10発売）

• サイズ B6判／ページ数 550p／高さ 20cm
• 商品コード 9784591069844
• NDC分類 K933
• Cコード C8097

出版社内容情報

父の空賊船ストームチェイサー号の乗組員となって早2年。トウィッグは町を救う物資・嵐晶石を求めて大いなる嵐を追うが - - - 。

内容説明

浮遊する神聖都市サンクタフラクスの最高位学者と、地上町の商人連合の癒着により、サンクタフラクスと地上町はいまだかつてない危機を迎えていた。地上町の人々は浮遊都市をつなぎとめる鎖をつくるために奴隷のように働かされ、鎖づくりのために水はこのうえなく汚染されている。この危機を救えるのは、トウィッグの父、雲のオオカミをおいてない。嵐晶石を手に入れるために、大いなる嵐を追うのだ。飛空船、ストームチェイサー号の乗組員となってはや二年、少年トウィッグの新たなる冒険が始まる―。地上町、薄明の森、泥地、神聖都市…崖の国を縦横無尽に経巡ってダイナミックに展開する、『崖の国物語』第二部。

著者等紹介

スチュワート，ポール［スチュワート，ポール］［Ｓｔｅｗａｒｔ，Ｐａｕｌ］
１９５５年ロンドン生まれ。ランカスター大学と東アングリア大学で創作を学ぶ。スリランカでの英語教師を経て、８８年より作品を発表しはじめる。ファンタジー、ホラーから絵本、サッカー少年の物語まで、さまざまなジャンルで人気を博している。現在、ブライトンで小学校教師の妻と二人の子どもと住んでいる

リデル，クリス［リデル，クリス］［Ｒｉｄｄｅｌｌ，Ｃｈｒｉｓ］
南アフリカ生まれ。専門学校でイラストレーションを学んだのち、経済紙のマンガをはじめ、幅広い分野で活躍している。子どもの本の仕事では、“Ｓｏｍｅｔｈｉｎｇ　Ｅｌｓｅ”（Ｋａｔｈａｒｉｎｅ　Ｃａｖｅ作）で１９９７年ケイト・グリーナウェイ賞、スマーティ賞の最終候補に選ばれ、ユネスコ賞を受賞

唐沢則幸［カラサワノリユキ］
１９５８年生まれ、長野県出身、青山学院大学卒
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ヴェルナーの日記]

主人公トウィグは、空のオオカミこと父親のヴェルジニクスと再会し、空賊としての生活が始まる。２年の月日が過ぎたある日、神聖都市サンクタフランクスの光博士の密命をおび、空のオオカミは、飛行船ストームチェイサーを駆って嵐晶石の採取する探索行に出る。だが、この探索は、大いなる苦難の始まりだった。本巻では、今まで判明しなかった地上町や神聖都市サンクタフランクスに薄明の森、泥地の実態が明らかになる。舞台設定が異世界であるため、徐々に明らかになっていく世界観が物語にスパイスを加えた面白さをもった作品に仕上がっている。

2015/04/02

[鶯@芒羊會]

【図】再読。急展開の2巻。舞台はサンクタフラクス、そして薄明の森へ。嵐晶石をめぐる冒険は、長い時を経て雲のオオカミのもとへ……なんだけど、最初から最後まで一筋縄で行かないのがこのシリーズ。少しは自業自得な部分もあるけど、そうじゃなくても上手くいかない、見方によっては不条理なくらいに上手くいかないところがあるような気がする。まさかまさかの展開続きに一気読み。3巻へ。

2021/10/26

[辛口カレーうどん]

頼りなかった主人公の少年トウィッグが、困難を乗り越え逞しくなってきた。船長になり、守らなくてはいけない者たちもできたのも、成長を後押ししたようです。崖の国はおっかない場所ばかりだけど、行ってみたい。大人も子供も楽しめる物語です。

2017/05/10

[くろり - しろくろりちよ]

サンタフラクスは浮力を増し続け、地上街はサンタフラクスを繋ぎ止める鎖を作るためにさらに汚染が進む。解決には暗くなると重くなり、砕くと水を浄化する作用のある神聖砂に変わる嵐晶石が不可欠の事態。雲のオオカミ率いるトゥイッグ一行が嵐晶石を手に入れるために旅立つ。嵐、薄明の森、泥地…苛酷な場所で多くの仲間を失いながらも続けられる冒険。裏で語られるサンタフラクス最高位学者の地上街との癒着や、足切りスクリードなどにもハラハラ。読み応えのあるファンタジー。

2012/10/17

[いよ]

１巻よりだいぶ面白い！　本格的な冒険の始まりって感じ。　ただ登場人物の名前が覚えられない＾＾；

2010/10/19