出版社内容情報
もり1本でマッコウクジラをとる人たちがいる。インドネシアのラマレラ島のクジラ漁を通し、自然、いのち、ひとの関わりを伝える。
内容説明
手こぎの船とモリでマッコウクジラをとる人たちがいる。彼らは、神聖な儀式にのぞむように漁に出る。クジラは、食料となり、主食であるトウモロコシと交換する貨幣となる。もっとも重要な海の獲物だ。同時に、人々はクジラを神のように敬い、村の仲間のように親しんでいる。これは、命がけで生きる人たちの物語である。
著者等紹介
小島曠太郎[コジマコウタロウ]
1952年、東京生まれ。文筆家。沖縄県在住。1985年より東部インドネシアを中心に海洋文化を調べ歩く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
11
写真絵本。インドネシアのレンバタ島レマレラ村での臨場感あふれるクジラ漁。手漕ぎの船とモリだけで400年以上の歴史があるそうです。2023/05/16
ハパナ
7
写真絵本。インドネシアのラマレラ村は、海に面した2,000人程の村です。村民は海での漁で食料・生計の両方を満たしていますが、今回は捕鯨の一連を紹介しています。自然に対する畏敬と共に、立ち向かう勇気や恵に対する感謝など、漁のノウハウとしてだけではない一定の儀礼の様な物が見て取れました。なにがしか命の分け前が無いと生物的には生きていけないのですが、捕り・分け・頂き・保存・交換するという一連を一貫して当事者として係るという所に、現状の身辺生活環境との違いを感じます。2018/07/05
けいこん
6
今日の絵本の広場での掘り出し物。伝統的な漁でクジラを捕るインドネシアの島の人々の話。村人達は手漕ぎの舟でクジラを追いかける。そして、銛一本でまさしく命がけでクジラに立ち向かってダイブする男性の写真に、もうビックリどころではなく、感動してしまった。いやもう未来少年コナンの世界。笑。2016/11/21
しろくま
3
インドネシア、レンバタ島のラマレラ村で伝統的に行われているクジラ漁を追った写真絵本。「生存捕鯨」として行われているマッコウクジラの漁。手漕ぎの船と手投げのモリを使って400年続けられてきたそうです。個人的には捕鯨に抵抗がありますが、漁の様子や村の人々がクジラをすべて分けて農作物と交換したり、干物や油、特別な料理にするところなどが詳細に描かれていて興味深かったです。2017/05/24
ひじり☆
2
命を大切にして、感謝して恵みとして得る姿が美しい!2015/06/20