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出版社内容情報
二人の少女が公園を歩いているとかわいい少年の人形をだいた老人に会った。人形はキイキイ声で話す。恐ろしいワナ。
内容説明
「ぼく、ルミちゃんがすきだよ。ぼくと遊ぼうね。」ふしぎな腹話術人形の坊やと仲よくなったルミちゃんは、坊やと白ひげのおじいさんについて、人形屋敷へやってきた。でむかえた美しいおねえさまは、ふり袖姿の紅子人形。まるで、ほんとうに生きているかのよう…。それは腹話術師にばけたおじいさんの魔術だった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜間飛行
62
子供向けにしては耽美な乱歩の少女小説。坊や人形を抱いたおじいさんと公園で遇った二人の女の子のうち、五年生のルミちゃんがおじいさんについて行ってしまう所から話が始まる。その館でルミちゃんを迎えるのは紅子という少女人形だ。「この美しいおねえさまと、いつまでも遊んでいたいとは思わないかね。いや、それよりは、ルミちゃんもこんな人形になりたいとは思わないかね」というおじいさんの言葉にふるえるルミちゃんの手を、紅子が引いていく。少年探偵団のシリーズでは、毎度ながら小林少年や少女探偵マユミが窮地に陥る所が見せ場である。2016/12/30
みや
27
これまで「少年クラブ」に掲載されていた少年探偵シリーズが、初めて「少女クラブ」に登場。女の子向け要素が多く入っている。何より魔法人形が怖すぎた。結局、紅子さんは何だったの!?謎のまま終わったせいで恐怖だけが残った。小林少年はまたしても死の危機に晒される。彼がいたのは偶然だけど、おじいさんは確実に殺そうとされており、二十面相のポリシーはどこに…。後半は前回登場したマユミおねえさまがメインで頑張るものの、ジャングルで騒いでいただけで活躍していたかは疑問。明智先生の出番は、今までで一番少なかった気がする。2016/07/23
しゃん
24
赤坂見附近くのさびしい公園で、小学校6年生の甲野ルミちゃんが腹話術をする人形師の老人にかどわかされるところから、話が始まる。ルミちゃんが老人に連れていかれた屋敷は、たくさんの人形が飾られている人形屋敷。ホラー的な要素がたっぷりある。この作品では、『少女クラブ』という雑誌への連載記事であるからか、マユミ助手も多く登場する。明智探偵出張続きの中で、いつもの小林少年のほか、ポケット小僧の活躍に瞠目。昭和32年の作品(当初は『悪魔人形』というタイトル)。2020/10/26
たかなし
22
少年探偵団。人形。不気味な雰囲気で良かった。人形は昔からダメっていうか可愛いと思えなくて(特にフランス人形)その分なお動く人形にゾーッとしました。この挿し絵描いてる人好き♪(´ε`*)2018/07/06
ハルト
1
再読。昔、夢中になって読んでいた頃を思い出した。後半あまり小林少年の出番がなく、残念。明智探偵は、やっぱりおいしいところを持っていくなあ。二十面相はいいところがあんまりなかった…。2008/11/13