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出版社内容情報
ろう人形のような怪紳士に会った二少年は、その怪紳士を尾行していったのだが、その正体は透明怪人だった。
内容説明
町はずれのこわれたレンガの建物に、一人の紳士がはいっていった。後をつけていた二少年の目の前で、ぶきみな男が上着をぬぎ、シャツをぬぐと、そこには―何もなかった。目に見えない透明怪人の出現に、町の宝石店や銀行はふるえあがる。そんなときマネキン人形にばけた透明怪人があらわれて、デパート中がおおさわぎ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゃん
21
空気男とも称される透明怪人が東京に現れ、世上を賑わす。そして、透明怪人は、予告通り、真珠塔という三重県の真珠王が大正時代の博覧会に出品した2千円相当(現在の価値で約4億円)の宝玉の塔を盗み出す。作品の中でも触れられているが、ウェルズの『透明人間』も意識しつつ、ストーリーやトリックは乱歩流で面白い。口絵はマグリットを思わせるシュールなもので、挿絵の版画は線のタッチが活き活きとしている。どこか紙芝居を観ているかのよう。2020/10/13
ぺんぎん
12
防空壕や兵営の跡地、有楽町ガード下の靴磨き少年、焼け跡や焼けビル、などの記述に時代を感じる。世界中の人間が透明人間になったら戦争ができなくなる、という怪しい博士の言い分もわからなくはないが、逆に窃盗や覗きをする者が後を絶たないのでは。いや、みんな透明になったら覗きする意味無いか。事件には必ず裏表があり、探偵はそれを表からではなく、裏側を見るものだ。それにしてもまさかのオチに驚愕。透明怪人のトリックがちゃんと説明されているあたり、世の中に理屈を超えた不思議は無いという著者の主張が伝わってくる。2025/01/21
紅蓮
12
どこからともなく「エヘヘヘヘヘヘ……」だなんて聞こえてきたらまあ怖い。最後までやっぱり透明人間にされちゃうんじゃないの?と思ってしまった。怪人(ネタバレ)氏の怒涛のトリックが仇となるシーンが好き。冒険児、大友くんも良い活躍してる、2014/08/20
ともき
2
少年偵団シリーズ一冊目。2016年7月2016/07/15
Kentarou Takeuchi
1
二十面相の好き好き小林君度★☆☆☆☆。嫉妬煽りモーション期なので小林君以外の子を透明にしてしまう二十面相。素直になれよ。ひたすら手品を見せられる本編。文代さんの替え玉まで囲う明智の傲慢さにしびれる。2025/04/18