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出版社内容情報
それは、天野勇一君の前に黄金のような髪をもった手品師があらわれたことから始まった。黒マジックを使う二十面相の挑戦!
内容説明
天野勇一君の町に、奇妙なおじさんがひっこしてきた。少年たちの前で、ふしぎな奇術をつかう魔法博士はいった。「わしの住む洋館には『ふしぎの国』があるのだよ。」ある日、洋館をたずねた勇一君と小林少年。ところが、博士のおこなう大魔術の舞台にあがった勇一君が、見物客の目の前ですっかり消えてしまった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゃん
20
少年野球をしている少年たちの広っぱに、燃えるような黄色の毛と黒毛がだんだら染めになった黒服の紳士が現れ、そこで奇術を少年たちに見せ、自宅の洋館に招待するところからお話が始まる。そこから妖しさ満点。その魔法博士の洋館は、まさにからくり屋敷のようで、さまざまな仕掛けがほどこされている。その洋館に招待された少年天野勇一君が魔法博士の手にかかり小林少年の目の前で消える。明智探偵が病気で寝込んでいる中、どのようにしてこの事件を解決していくか。最後はスリル満点だった。昭和25年作。2020/10/11
紅蓮
13
ああ、怪人(ネタバレ)。読者諸君は、この一瞬間を、どんなに待ちかねていたことでしょうか。諸君は、さいしょ魔法博士が野球をする少年たちの前にあらわれたときから、心の底に「(ネタバレ)二十面相」の六字をえがいていましたね。魔法博士こそ(ネタバレ)にちがいないと、ほとんど信じていましたね。そして、その真相がばくろするのを、いまかいまかと、待ちかまえていたのではありませんか。(p151) まさにその通りです。江戸川先生、バンザーイ。私は思わず、心の中で、そうさけばないではいられませんでした。完。2014/09/21
植田 和昭
10
図書館で借りました。内容は、また同じトリックかと思えるものが多く、題名も魔法博士にした方がよいのではないでしょうか。このシリーズよくトラが出てきますが、なぜでしょうか。青銅の魔人の焼き直しなのも気になるなあ。乱歩先生行き詰っていたのかなあ。2023/03/12
ぺんぎん
6
明智探偵&少年探偵団と怪人二十面相の、変装したり替え玉を使ったり暗号を使ったり脱走したり、といったあらゆる知恵を駆使した馬鹿し合いはやっぱり面白い。怪人二十面相が血を見るのを嫌うゆえ、残酷シーンや死者が出ないから安心して読めるし、江戸川乱歩先生が少年少女の読者たちに語りかけるような文章も、なんだか癒される。ところで怪人二十面相は元々「怪盗二十面相」と命名される筈だったのが、当時は「子供向け雑誌の連載に盗の字を使うのは相応しくない」という理由で怪人になったのをあとがきで知った。2024/10/30
ゆき
5
装丁がかっこいいです。敵方が出てきたらもう、アイツしかいないじゃないか!と突っ込んでしまいます。懲りない男ですね。面白いなー。ありえへん感じですが、子供だったらわくわくしちゃう。魔術とか、人が消えるとか、ブラックマジックって何ー!ってなるはず。今回は小林少年が最後に追い詰めててかっこよかったです。たまにはね。2014/06/12
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