出版社内容情報
既存の国際政治学や安全保障論の方法論を批判的に整理し、冷戦後の安全保障の展開と安全保障概念の本質的論争を考察のうえ、批判的安全保障の理論を網羅的に概説。欧米ではすでに学問領域として定着している批判的安全保障論の、日本で初めて刊行される体系的概説書。
目次
批判的安全保障論とは何か
第1部 アプローチ(社会構成主義と批判理論;ポスト構造主義と国際政治社会学;セキュリタイゼーション;ポストコロニアリズムと安全保障;ジェンダー化する安全保障)
第2部 争点と事例(環境と批判的安全保障―気候の危機からジオ・パワーへ;保健と批判的安全保障―人命は防衛されなければならない?;人間の安全保障論の現状と展望―政策と研究の交錯点としての人間の安全保障;経済安全保障―安全保障諸概念の深層へ向けた問いかけ;グローバルな移民/難民問題と安全保障―移民/難民の境界線の画定と名付け;批判地政学と安全保障―地政学をローカルに考えて見えてくる世界の複雑さ;テロリズムの夜明け、リアリズムの黄昏―拡散する例外状態;日米同盟/在沖縄米軍基地システムの中の沖縄―解放/承認としての安全保障)
著者等紹介
南山淳[ミナミヤマアツシ]
筑波大学人文社会系准教授
前田幸男[マエダユキオ]
創価大学法学部教授。国際基督教大学社会科学研究所研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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