出版社内容情報
従来の就労に向けた自立支援で、若者の生活困難や生きづらさを捉えきれるか。ソーシャルワーク(SW)の視点から若者を総体として捉え、SWの必要性とその構成要素、支援の枠組みを提起する。
目次
若者支援とソーシャルワーク
第1部 ソーシャルワークの対象としての「若者」(社会問題としての若者問題;社会福祉の法・制度における若者の対象範囲と課題;若者支援政策の対象範囲と変遷)
第2部 若者ソーシャルワークの要点(若者ソーシャルワークの三局面―社会福祉法人一麦会の事例から;韓国の若者支援における法制度と事業)
若者ソーシャルワークという実践
著者等紹介
岡部茜[オカベアカネ]
1989年石川県生まれ。立命館大学大学院社会学研究科博士後期課程修了、博士(社会学)。大谷大学社会学部任期制講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
30
かなりの良書。若者支援をただの社会への適応や支援からの出口支援、就労支援に傾いていることへの鋭い批判がされている。その人らしい発達を保障するソーシャルワークと何か、深く考えることができた。2019/09/08
saiikitogohu
1
「居場所の機能…①避難所…②受容される場…③自分たちなりのやり方で何か新しいものを創造していくことが可能な場(南出)」「新谷周平…「道具的な支援」…職業や金銭など生きるための手段を獲得していくための支援であり、「表出的な支援」とは「人間関係の構築やそれによる情緒的な安定を支えていくための支援」である。…表出的な支援領域は、それが無意識に満たされている人にとっては認識しがたく、行政領域としても必要性や成果が見えにくいからこそ、居場所という言葉によってその必要性を主張共有していくことは重要」92020/09/22