出版社内容情報
高齢受刑者がひとりの人間として扱われるために、彼らに対する医療的・福祉的対応の確保の必要性について論じる。
安田 恵美[ヤスダメグミ]
著・文・その他
目次
第1部 高齢者犯罪の現状と高齢受刑者が置かれている劣悪な拘禁環境(高齢者による犯罪と彼らに対する刑罰―フランスの議論状況との比較から浮き彫りになる日本の問題点)
第2部 「侵害最小基準」に基づくフランスにおける高齢犯罪者処遇(「高齢」であることに基づく刑罰減軽―明文規定による刑罰減軽から裁判官の裁量による刑罰減軽へ;高齢犯罪者に対する拘禁的措置を回避する運用の現状;医療的ニーズを有する高齢受刑者を対象とした早期釈放;高齢受刑者に対する早期釈放制度の対象の拡大;刑罰修正手続きと措置)
第3部 日本の問題状況と今後向かうべき方向性―安全重視から支援重視の高齢受刑者処遇へ(高齢犯罪者に対する非拘禁的措置に関する過去の明文規定とそれに関する議論の欠如;現在の高齢犯罪者に対する非拘禁的措置の消極的運用;刑事施設における高齢受刑者が抱える医療的・福祉的ニーズの軽視;医療的・福祉的ニーズを有する高齢受刑者への早期釈放の必要性と現行制度の消極的運用;高齢受刑者の早期釈放の積極的運用を支える諸制度および理念)
著者等紹介
安田恵美[ヤスダメグミ]
1983年生。大阪市立大学大学院法学研究科後期博士課程修了。博士(法学)。現在、國學院大学法学部専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。