内容説明
社会保険の役割と制度体系を初めて明らかにした「古典」の新訳。原書発刊以降70年が経過し、旧訳を手にすることができないなか、監訳者による詳細な解説を付し、社会保険の歴史的および現代的な意義を再考する契機を提示する。
目次
第1章 まえがきと要約
第2章 提案された主要な改革とその理由
第3章 3つの特殊問題
第4章 社会保障予算
第5章 社会保障計画
第6章 社会保障と社会政策
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Francis
14
第二次世界大戦中の英国で詳細な調査に基づいてまとめられ、戦後の英国などの先進諸国の社会保険・社会保障のあり方を決定づけた「ベヴァリッジ報告」の全訳版。社会保険・社会保障の仕事に携わっていた者としてこの報告は大変すばらしいと賛辞を贈りたい。関係者・関係団体に対する詳細な調査に基づいて失業保険・労働災害保険・年金保険・健康保険がどのようにあるべきか、どのように運営されるべきかが詳細に書かれているからである。もちろんこの報告にも限界がある事は解説の示すとおりではあるが、それでもこの報告の価値が減じる事はない。2023/05/27