内容説明
本書では、ポスト権威主義国であるフィリピンに焦点を当て、民主化後のフィリピンにおける国軍と政治の関係について文民優位のあり方という観点から考察。その実態を明らかにした。
目次
序章 フィリピンにおける権威主義体制の負の遺産と文民優位―問題の所在と分析の視角
第1章 文民優位の伝統とマルコス政権期の政軍関係―エリート民主主義と独裁政権のなかの国軍と政治
第2章 文民優位回復への苦闘―アキノ政権期の国軍の反発
第3章 民主制度の再生と文民優位―国軍の利益と議会政治
第4章 国軍の開発における役割の制度化―ラモス政権と国軍
第5章 国軍将校と政治家の個別的関係の形成―国軍人事と文民優位の陥穽
第6章 エドサ2の衝撃―エストラダ政権期の政軍関係
第7章 忠誠と報奨の政軍関係―アロヨ大統領の国軍人事と政治の介入
第8章 国軍の国内安全保障における役割―反乱鎮圧作戦と開発任務
第9章 アロヨ政権期における反乱将校のクーデタ事件―不変の介入の意向と拡大する介入の機会
終章 文民優位の逆説と改革の可能性
著者等紹介
山根健至[ヤマネタケシ]
1977年大阪府生まれ。立命館大学大学院国際関係研究科博士後期課程修了。博士(国際関係学)。フィリピン大学第三世界研究所客員研究員を経て、現在、立命館大学立命館グローバル・イノベーション研究機構専門研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。