内容説明
「逃げるな、火を消せ!」戦前日本の防空法制によって国民の生命や財産は守られたのか?国民保護法をはじめ、国民の不安感を利用するかのように制定される諸立法。「守るべきものは何か」という本質的な問題を防空法制を通じて問い直す。
目次
第1章 なぜ逃げなかったのか(空襲の恐怖よりも大きかった「重圧」;防空法の制定―何を守ろうとしたか;初期の防空訓練と燈火管制;命を投げ出して御国を守れ―防空法の改正)
第2章 退去の禁止、消火の義務付け(都市からの退去を禁ず(防空法八条の三)
空襲時には火を消せ(防空法八条の五))
第3章 情報操作と相互監視(大空襲は「想定外」ではなかった;防空壕は、「床下を掘れ」―生き埋め被害拡大へ;防空の任務を担う「隣組」―参加と監視のシステム)
第4章 悲壮な精神主義の結末(「焼夷弾は恐ろしくないという感じを持たせる」;東京大空襲を受けて、「さらに敢闘努力せよ」;押収された米軍の伝単(空襲予告ビラ)
「人貴キカ、物貴キカ」―空襲直後の帝国議会)
エピローグ―防空法とは何だったのか(防空法制研究が切りひらいた大阪空襲訴訟;3・11後のいま、改めて問う現代的意味)
著者等紹介
水島朝穂[ミズシマアサホ]
1953年生。早稲田大学大学院法学研究科単位取得退学。現在、早稲田大学法学学術院教授/法学博士
大前治[オオマエオサム]
1970年生。大阪大学法学部卒。現在、弁護士(大阪弁護士会)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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