目次
序章 「心の内戦」と「法の力」
第1章 「なぜ」という問いの意義
第2章 殺してはいけない「人」とは何か
第3章 「殺す」とはどういうことか
第4章 「いけない」とはどういうことか
第5章 法的正義と法的責任
著者等紹介
青山治城[アオヤマハルキ]
1951年生まれ。1981年筑波大学大学院社会科学研究科修了(法学博士)。現在、神田外語大学(国際コミュニケーション学科)教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テツ
17
ガキが大人を困らせてやろうという意図で口にする「なんで人を殺してはいけないんですか」という問いには、法律で決まっているからと答えて、法治国家の成り立ちとそのメリットデメリットについて話してやればいいだけなのだけれど、真剣に自分自身の問題としてその問いを抱えている人間も存在するだろう。そして本書で説かれているような法哲学的な思考に救われる場合もあるだろう。生命の価値や生と死の扱い方に正解はないのだけれど、感覚的にではなくしっかりと理詰めで考え尽くすことって大切だと思います。そして自分だけの答えに到達する。2021/03/07
壱萬参仟縁
8
新刊棚。生きる人間としての権利を剥奪する権利は誰にもない。責任事例に、東電が出てくる(5頁)。作業員の生命に対する責任が曖昧。被災民への責任も誰が果たせるか。放置すれば、無責任、結果的に、殺されているのだ。なぜ、人、殺す、いけない、と要素に分けて考えることも大事だと(11頁)。怨恨は被害者意識だが、時間が経てば経つほど深刻化するという特徴があるのではないか。自らの生きてきた経験上言える。死者の人権(62頁)に関しては、私が亡くなったらこれまでのここでの書き込みはどうなるか。自殺、死刑問題も取り上げている。2013/09/07
joymanChaneD
2
タイトルに惹かれて通読。「なぜ人を殺してはいけないのか」という問いを、「なぜ」「人」「殺す」「いけない」の4つの意味を考える問題に分けて考え、最後にこの問いを<日本人の法感覚>に即してまとめている。道徳的な議論では難しいところが多く、すべてを理解できているとは言い難いが、法哲学的思考の一端を垣間見ることはできた。2022/04/21
猫背
1
難しかった…。標題の疑問が長らく自分の中で本当に解決しない。法律が決めてなくても人を殺さなそうだけどその世界だと違うのかな。尊厳死の問題や被害者の同意とか生命が最高に尊重されるのはなぜ。さらにそうであるにもかかわらず死刑維持派が多いのはなぜ。2015/08/06
セイバー
1
TPPのISD条項とか初めて知った。2015/03/28
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