内容説明
思い遣り=ケア。かけがえのない価値=尊厳。社会は合理性をこえた価値判断に満ちている。“ケアと尊厳”と“正義と自由”の二元構造で人間関係を、環境・平和問題を考える。
目次
第1章 “人間の尊厳”はどこにあるのか(多義的で曖昧な“人間の尊厳”;“人間の尊厳”の思想史;現代の“人間の尊厳”論;自立性根拠説とその限界;所有の論理と存在の論理;尊厳感覚;クローン人間の尊厳)
第2章 ケアの本源性とケアリング・ネットワーク(極楽を見た男の話;ケア倫理の発見;ケア倫理とジェンダー;ケアの本源性;互酬性ネットワークと法;ケアは互酬性を超える;ケアと尊厳のサイクル)
第3章 ケアと正義を結ぶもの(温情車掌;ケアと正義のディコトミー;ケアと正義の相互浸透性;ケア―正義統合論;ケアと正義の統合原理としての“人間の尊厳”;互酬的正義から共感的正義へ)
著者等紹介
葛生栄二郎[クズウエイジロウ]
1958年生まれ。現在、ノートルダム清心女子大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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