目次
第1章 スミス生誕
第2章 スミス二五歳―学界にデヴュー
第3章 スミス三六歳―『道徳感情論』出版
第4章 新しい秩序の学との出会い
第5章 一七六〇年代の時局と法
第6章 スミス五三歳―『国富論』出版
第7章 スミスの法・政治・政策―『国富論』の後半体系
第8章 公正な判断を求めて―『道徳感情論』の改訂と新たなスミス問題
第9章 スミスにおける哲学・文学・歴史―『修辞学・文学講義』と『哲学論文集』をめぐって
第10章 スミスの遺産―継承と批判
著者等紹介
田中秀夫[タナカヒデオ]
京都大学大学院経済学研究科(理論経済学・経済史学専攻)博士課程修了。甲南大学教授等を経て、京都大学大学院経済学研究科教授。専攻は社会思想史、経済学史、経済哲学
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感想・レビュー
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きぬりん
1
経済学がその初発において「どのような問題に取り組みながら形成されたのかを、アダム・スミス自身の思想形成、思想の発展をたどりながら跡付け」ることにより、「社会哲学としての経済学を復興」することを目論む本。スミスの思想形成過程、あるいは道徳哲学からの商業社会・文明社会論としての経済学の成立の経緯を、スコットランド啓蒙の隆盛や重商主義論争、北米植民地問題といった歴史的・社会的文脈に置き入れつつ、じわじわ炙り出していく。哲学論文集や修辞学・文学講義も落穂拾い的に取り上げ、最終章では日本のスミス研究の概括と批判も。2025/07/24
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