内容説明
本書では、法と倫理を区別しつつも分離しないこと、単なる問題提起にとどまらず一定の結論を出すこと、を論述の姿勢としている。新版では、「脳死・臓器移植」の章で医療技術と文化が交差する問題を、新しく成立した臓器移植法を軸にしつつ論じ直し、「人工妊娠中絶」の章では、法改正を取り上げるとともに、錯綜する議論を整理しながら問題提起を明確に提示している。また、「看護の倫理」を追加し、21世紀に向けた全人的医療の可能性を論じた。
目次
第1章 人工生殖―生命の神秘への挑戦
第2章 人間のクローン―コピーされる「いのち」
第3章 人工妊娠中絶―産まない権利か、生まれる権利か
第4章 ガン告知・ホスピス・看護の倫理―自分らしい生を全うするために
第5章 安楽死・尊厳死―生命の尊重と人間の尊厳
第6章 脳死・臓器移植―生と死のはざま