内容説明
本書は、カントの判断論、ヘーゲルの実体=主体論、ハイデッガーの世界論を一通りまず論述し、さらにそれらに見られる三者の思惟の根本的な在り方を、自我、判断、世界といった三つの観点から究明し直し、かつ相互に対決させることを通じ、具体的には超越論的統覚、絶対精神、現存性のそれぞれの在所を、さらには弁証論、弁証法、解釈学における判断、推理、理解を比較検討しながら、哲学的に思惟することの事柄とその方法とを解明することを主旨としている。
目次
第1部 ヘーゲルにおける実体=主体論(基本的命題;思弁的命題論;実体性の立場;絶対精神)
第2部 存在の問いにおける世界の問題(存在の問いと世界の問題;世界の概念;有意義性としての世界;無意義性としての世界;両世界の共通の根拠)