内容説明
アジアの水都は生きている。蘇州、バンコク、メコンデルタ、バラーナシ等、生活や信仰にアジアの人々は水と密接な関係を保って暮らしている。ヨーロッパとも日本とも異なる水と人々の濃密な関係の上に多くの都市が成り立っている。しかし、その研究はまだ緒についたばかりである。本書は世界的な広い視野から、アジアの水都を総合的に捉え、問題を提起する。
目次
特集 アジアの水辺(上海黄浦江両岸の開発過程における工業化遺産の保護と再生;メコンデルタの都市;竹の都市―台湾濁水渓河系の内陸河港都市群と竹造町屋の史的意義;タイの水都研究史)
ラウンドテーブル アジアの水都学(アジアの水辺;討論 アジアの水都の解読する)
水都を読む(アジアの大都市における水環境と水辺景観;上諏訪小和田の空間構造―湯と舟止から読む近世・近代の変遷;水辺都市としての蘇州再生の可能性;水の信仰都市―バラーナシ)
書評・新刊紹介(地井昭夫著『漁師はなぜ、海を向いて住むのか?』;岩井桃子著『水都アムステルダム―受け継がれるブルーゴールドの精神』)
著者等紹介
陣内秀信[ジンナイヒデノブ]
1947年生まれ。法政大学デザイン工学部教授。専門はイタリア都市史・建築史。パレルモ大学、トレント大学、ローマ大学にて契約教授を務めた
高村雅彦[タカムラマサヒコ]
1964年生まれ。法政大学デザイン工学部教授。専門はアジア都市史・建築史。前田工学賞(1999年)、建築史学会賞(2000年)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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