出版社内容情報
「みんなが学べる」教育が成り立つには何が必要だろうか。本書は古代から現代までの、西洋と日本の教育の歩みをたどり、この原理的な問いに取り組む。特権階級のものだった教育が庶民に広がった背景と影響は何か。貧困や紛争ゆえに「今も学べない子どもたち」を眼前に考えるべきことは何か。教育の理想と公教育の現実とのズレを凝視する、広義の教育史から現代への質問状。
内容説明
社会を創る人間を創る。そのためにあるはずの公教育。だが、学習権の十全な保障からほど遠い子どもと若者が大勢いる。歴史をひもとき、このギャップを凝視しよう。
目次
序章 「教育の原理的探究」とはなにか
第1章 古代から近代までの変化と公教育の不在
第2章 近代後期から現代への流れと公教育の成立
第3章 近代化以前の日本の教育
第4章 日本の近代教育システムの誕生とその歩み
第5章 現代の公教育が抱える課題と展望
終章 教育の原理的探究の苦悩と喜び