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出版社内容情報
マスメディアを通して公の言説が流布するなか、ほんとうに耳を傾けるべきは誰の声なのか。東日本大震災がもたらした見えない恐怖や言葉にできない感情は、写真や映画、論説、絵画、小説,ツイッターなどさまざまな形で表現されてきた。あの日、むき出しになった不条理や矛盾は、日本の文化にどのような変化を与えたのか。哲学や文学、映像学等の多様な分野の専門家による共同研究の成果。
内容説明
震災後の社会的変容を文化から読みとく。新聞やテレビといったマスメディアだけではなく、現代芸術や文学、ツイッター、動画、遺構など多様な事例を対象とした学際的研究。
目次
第1部 メディアとしてのアーカイブ(記憶メディアとしての災害遺構―3.11の記憶術;市民の記録映像に見る被災の差異―せんだいメディアテークの映像アーカイブより)
第2部 浮遊するメディア言説、隠された現実(「安全安心」の創造―お札効果とその構造;震災関連死の原因について ほか)
第3部 挑戦的メディア、「芸術」そして「文学」(3.11以後の芸術力;写真家の使命―畠山直哉の「転回」から考える ほか)
第4部 映画、二〇世紀メディアの王道(『シン・ゴジラ』と『絆 再びの空へ』―二人のゴジラ監督は津波と原発事故をどう「記憶/忘却」したか;喪失と対峙する―震災以後の喪の映画における移動性 ほか)
第5部 イコン性メディア、マンガ&アニメーション(放射性物質の表象―見えないものを見ること、見えるようにすること;破局と近視―宮崎駿『風立ちぬ』について)
著者等紹介
ワダ・マルシアーノ,ミツヨ[ワダマルシアーノ,ミツヨ] [Wada‐Marciano,Mitsuyo]
京都大学大学院文学研究科教授(映像・メディア学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。