出版社内容情報
「リバースモーゲージ」を「居住福祉環境制度」として捉える。わが国をはじめアメリカ、オーストラリアにおけるその現状を分析する
内容説明
本書では、持家の高齢者を対象にした、自助的でありながらも社会保障制度の補完的なプログラムの一つとして、持家担保年金変換プラン、すなわち「リバースモーゲージ」を取り上げている。このプランは、高齢者が、その「持家」にそのまま住み続けながら、なおかつ「現金収入」を調達できて、その返済方法は「持家」の処分によってまかなうといった仕組みである。また本書では、「居住」と「福祉」を、そのシステムの両輪としている「リバースモーゲージ」が、「持家(既存住宅)」のサステイナビリティ増強の経済的効果まで包摂している点に着目して、「リバースモーゲージ」を「居住福祉環境制度」として括っている。本書の構成としては、第1章で、まず、わが国のリバースモーゲージ市場の現状を分析する。第2章では沖縄本島を取り上げて、その地域特性とリバースモーゲージの適応性について論及する。次に、海外情報として、第3章でアメリカ本土、第4章ではハワイ州オアフ島のリバースモーゲージ市場を取り上げて検証する。最後の第5章ではオーストラリアの不動産市場やリバースモーゲージ市場、そして金融市場などについても概説する。
目次
序章 リバースモーゲージの要件
第1章 日本のリバースモーゲージ
第2章 アメリカのリバースモーゲージ
第3章 ハワイ州の住宅市場とリバースモーゲージ
第4章 環境とリバースモーゲージ―沖縄本島とオアフ島の比較
第5章 オーストラリアのリバースモーゲージ
著者等紹介
倉田剛[クラタツヨシ]
日本大学大学院法学研究科博士前期課程(修了)。法政大学大学院社会科学研究科博士前期課程(修了)。法政大学大学院社会科学研究科博士後期課程(学位取得後退学)。一級建築士・経営学博士(法政大学)。研究分野、リバースモーゲージ論・居住環境福祉論・住宅資産論・福祉環境経営学。現在、住宅資産研究所(主宰)・一級建築士事務所(代表)・法政大学現代福祉学部(講師)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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