出版社内容情報
民主化運動「アラブの春」後、NATOの軍事介入を受けた中東地域は不安定となり、内戦や飢餓、膨大な難民など収まる気配がない。本書は、カダフィが殺害されてからリビアやその周辺諸国がなぜ混乱を極め、イスラム原理主義者が台頭するようになったのか、国際社会の対応にも目を配りながら検討する。選挙を実施すれば民主的な法治国家になるわけではなく、カダフィを葬った大国の思惑は他にあった。
内容説明
リビアは現在も大統領選挙の見通しも立てられない混迷の中にあり、マリなどサヘル諸国にも混乱が波及して地域全体が不安定化したのはなぜか?カダフィを葬った大国の思惑と、その後の国際社会の対応の誤りを解き明かしながら、最近スーダンで始まったスーダン軍とRSFの戦闘も含め、現状に至った経緯および地域の今後を丹念に分析する。
目次
第1部 カダフィのリビア
第2部 カダフィを葬った大国の思惑(リビア第1次内戦)
第3部 イスラミストの台頭
第4部 ハフタルのイスラミスト掃討作戦(リビア第2次内戦)
第5部 リビアの石油
第6部 リビア内戦の余波
著者等紹介
多谷千香子[タヤチカコ]
1946年生まれ。1969年東京大学教養学部国際関係論専攻卒業。東京地検検事、法務省刑事局付検事、外務省国連局付検事、国連社会権規約委員会委員、国連女子差別撤廃委員会委員、全欧安保協力機構(OSCE)マケドニア紛争予防ミッションメンバー、旧ユーゴ戦犯法廷判事、最高検検事などを経て退官後に法政大学法学部国際政治学科教授となり2017年に退職。現在、法政大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BLACK無糖好き