韓国政治思想史

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  • サイズ A5判/ページ数 652,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784588625329
  • NDC分類 311.221
  • Cコード C3031

出版社内容情報

古代韓国における巫の思想から儒教・朱子学を経て近世実学へ。韓国人の歴史意識の古層を神話世界より説き起こす圧倒的通史。古朝鮮における「巫」の思想、すなわち古代人が宇宙、自然、社会、人間に対して持っていた原イメージは、韓国人の政治的実践を今日にいたるまで如何に規定してきたのか。丸山眞男の薫陶を受けた韓国を代表する政治学者の主著にして、韓国の基層文化を神話世界より説き起こす思想史の金字塔。

   第二版まえがき

   初版まえがき

序論 「韓国政治思想史」をどう考えるのか

   I 「韓国政治思想史」研究の学問的含意

   II 空間的所与

 第一章 古代韓国人の思考様式──文化・思想的発想

 第一節 文化・思想の発展様式

 第二節 予備的考察──記録された史料の検討

   I 史料の制約性

   II 発想様式の特性(一)──『三国史記』

   III 発想様式の特性(二)──『三国遺事』

   IV 発想様式の特性(三)──「東明王篇」

   V 発想様式の特性(四)──『帝王韻紀』

 第三節 古層の構造

   I 「生じる」─「生む」の論理と「つくる(作、造)」の論理

   II 文化的・思想的発想としての古層

   III 古層──韓国巫の概念的検討

   IV 韓国巫の原型──創世神話を中心に

 第四節 政治社会の起源

   I 予備的考察──政治社会の存在様式

   II 韓国文化・思想の基調──「天」・「生」・「化」

   III 政治社会の出現

第二章 内生と外来の接合──儒教的政治理念の成長

 第一節 接合様式(一)──三国時代の様相

   I 祭政一致の分離──分化過程

   II 儒・仏・道──発想の存在様式

   III 儒・仏・道──比較考察

   IV 儒教思想の受容道程

 第二節 接合様式(二)──体制イデオロギーとしての儒教

   I 儒教的観念化の進展

   II 太祖王建の儒教的発想

   III 光宗の政治・制度改革

   IV 崔承老の統治論

   V 成宗の儒教的統治イデオロギー

第三章 朝鮮朝初期の政治社会と朱子学思想

 第一節 朝鮮朝初期の政治・社会思想

   I 政治・思想的推移──高麗朝から朝鮮朝へ

   II 政治的思考の特質と朱子学の受容様式

   III 儒教政治体制の諸般の基礎

 第二節 朝鮮朝正統朱子学の理論的特質──李退溪と李栗谷を中心に

   I 視角の問題

   II 退溪朱子学の基本的視座──内面的道徳性の強調

   III 状況主義的な政治的指向の台頭──栗谷

 第三節 国際秩序観念──「事大」と「中華」思想

   I 歴史的考察

   II 「事大」観念の特質と変容

   III 「中華」的世界秩序観念の形成

第四章 近世実学派の政治思想

 第一節 「実学」概念の検討

   I 実学概念の多様性

   II 近世「実学」概念に関する考察

   III 近世「実学」の思想的性格

 第二節 功利主義的な政治的思考の追求──経世致用学派

   I 客観主義的規範論──柳馨遠

   II (★1)溪的思考の継承と統治主体の問題──李(★2)

 第三節 朱子学的自然観の変容と社会・経済的功利性の追求──利用厚生学派

   I 朱子学的自然観の変容

   II 朱子学的諸観念の批判──湛軒

   III 現実批判と学問観の変容──燕巖

   IV 商業政策論──楚亭

 第四節 茶山学における政治的思惟の特質

   I 思想的背景

   II 学問論

   III 朱子学的人間観の変容

   IV 規範観念の特質と政治社会論

 第五節 経験論と政治的リアリズム──崔漢綺

   I 経験論的人間観の登場

   II 状況主義的指向の特質

   III 倫理的価値観の問題──自然性と規範性

   IV 政治的リアリズム

 第六節 同時代における国際秩序観の変容

   I 天文学的側面からの批判

   II 現実的功利性からの批判

   III 「中華」観念の超越化

   IV 文化的価値の多元性

第五章 「開国」期以後の社会運動とその特徴

 第一節 初期の政治・思想状況

   I 開放社会への転換

   II 政治思想運動の基本方向

 第二節 「尊華攘夷」思想の台頭

   I 哲学的基礎

   II 政治主体の特質

   III 西洋観

 第三節 開化派の思想的特質

   I 思想内在的境界の打破

   II 朴泳孝の富国強兵論──伝統と近代の内的連関を中心に

   III 開化思想の理論的構造──兪吉濬

 第四節 韓国近代史における国際関係観念──伝統的な存在様式の変容過程を中心に

   I 問題の所在

   II 概念の多義性

   III 転換期の存在様式──理念と実際

   IV 結論──その後の推移

補論一

 一 韓国政治思想史研究における問題点──特に朝鮮朝朱子学思想の特質に関して

 二 「思想史学」と思想史研究

補論二

 一 儒教の政治学──原理的考察

 二 儒教の生財論──その原型と変容



   解題──丸山眞男の「日本政治思想史」との関係を中心に(飯田泰三)

   訳者あとがき

   参考文献

   索 引



(★1)石偏に番

(★2)さんずいに翼

朴忠錫[パク チュンソク]
1936年生。延世大学校政治外交学科卒業。東京大学大学院法学政治学研究科にて丸山眞男に師事、博士学位取得。梨花女子大学校名誉教授。韓国政治思想史、東洋政治思想専攻。共編著に『韓国思想大系』III(成均館大学大東文化研究院、2005年)、『国家理念と対外認識』(慶應義塾大学出版会、2001年/韓国語版、亜研出版部、2002年)、『韓国・日本・「西洋」』(同、2005年/同、2008年)、『「文明」「開化」「平和」』(同、2006年/同、2008年)ほか。2014年、大韓民国学術院賞受賞。

飯田 泰三[イイダ タイゾウ]
1943年生。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士論文は「大正知識人の成立と政治思想」。法政大学名誉教授、島根県立大学名誉教授。日本政治思想史専攻。著書に『批判精神の航跡』(筑摩書房、1997年)、『戦後精神の光芒』(みすず書房、2006年)、共編書に『長谷川如是閑集』(岩波書店、1989-90年)、『吉野作造選集』(同、1995-97年)、『丸山眞男集』(同、1995-97年)、『福澤諭吉書簡集』(同、2001-03年)、『藤田省三著作集』(みすず書房、1997-98年)、『丸山眞男講義録』(東京大学出版会、1998-2000年)ほか。

井上 厚史[イノウエ アツシ]
1958年生。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。現在、島根県立大学総合政策学部教授。日本思想史、韓国思想史、日韓関係史専攻。共著に『高橋亨與韓國儒學研究』(台湾大学出版中心、2015年)ほか。

石田 徹[イシダ トオル]
1973年生。早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程満期退学。現在、島根県立大学総合政策学部准教授。日朝関係史、日本政治史専攻。著書に『近代移行期の日朝関係』(溪水社、2013年)ほか、共訳書に金日宇・文素然『韓国・済州島と遊牧騎馬文化』(明石書店、2015年)。

内容説明

古朝鮮における「巫」の思想、すなわち古代人が宇宙、自然、社会、人間に対して持っていた原イメージは、韓国人の政治的実践を今日にいたるまで如何に規定してきたのか。丸山眞男の薫陶を受けた韓国を代表する政治学者の主著にして、韓国の基層文化を神話世界より説き起こす思想史の金字塔。

目次

序論 「韓国政治思想史」をどう考えるのか
第1章 古代韓国人の思考様式―文化・思想的発想
第2章 内生と外来の接合―儒教的政治理念の成長
第3章 朝鮮朝初期の政治社会と朱子学思想
第4章 近世実学派の政治思想
第5章 「開国」期以後の社会運動とその特徴

著者等紹介

朴忠錫[パクチュンソク]
1936年生。延世大学校政治外交学科卒業。東京大学大学院法学政治学研究科にて丸山眞男に師事、博士学位取得。梨花女子大学校名誉教授。韓国政治思想史、東洋政治思想専攻。2014年、大韓民国学術院賞受賞

飯田泰三[イイダタイゾウ]
1943年生。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士論文は「大正知識人の成立と政治思想」。法政大学名誉教授、島根県立大学名誉教授。日本政治思想史専攻

井上厚史[イノウエアツシ]
1958年生。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。現在、島根県立大学総合政策学部教授。日本思想史、韓国思想史、日韓関係史専攻

石田徹[イシダトオル]
1973年生。早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程満期退学。現在、島根県立大学総合政策学部准教授。日朝関係史、日本政治史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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