出版社内容情報
琉球処分以後、地元知識人は日本資本に対抗するため「沖縄」という想像の共同体を構想し、近代化を推進した。しかし、農民や職工はこれを拒絶する。宮古島人頭税廃止運動、女性職工の異議申し立て、甘蔗農家の非売同盟、大宜味村村政革新運動。人びとが自分たちの未来を切り拓くために起こした行動をグローバルな反資本主義闘争の一環として読み解き、「生きた労働」を求めた闘いの可能性を探る。
内容説明
沖縄近代史、再考。琉球処分以後、地元の知識人は日本資本主義に対抗するために「沖縄共同体」を構想した。しかし、農民や女性職工はこれを拒絶する。自分たちの未来を切り拓くために人びとが起こした行動を丹念に読み解き、「敗北した」とされてきた闘争の可能性に光をあてる。
目次
序章
第1章 沖縄県の誕生と差異の創出
第2章 「出来事」として読む宮古島の人頭税廃止運動
第3章 慣習の改良、女性労働の変革
第4章 沖縄における砂糖プランテーションの不可能性
第5章 不均衡な発展と経済ナショナリズムの拒絶「ソテツ地獄」の沖縄で
終章 生きた労働と「沖縄共同体」の限界
著者等紹介
マツムラ,ウェンディ[マツムラ,ウェンディ] [Matsumura,Wendy]
ニューヨーク大学歴史学部博士課程修了。専攻は近代日本史。現在カリフォルニア州立大学サンディエゴ校(UC San Diego)、歴史学部准教授
増渕あさ子[マスブチアサコ]
同志社大学政策学部助教。トロント大学東アジア研究学科博士課程修了。Ph.D.(East Asian Studies)
古波藏契[コハグラケイ]
明治学院大学社会学部付属研究所研究員、歴史家・地域政策コンサルタント。同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科博士後期課程修了。博士(現代アジア研究)
森亜紀子[モリアキコ]
同志社大学“奄美‐沖縄‐琉球”研究センター嘱託研究員、土庄町地域おこし協力隊。京都大学大学院農学研究科博士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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