サピエンティア<br> 帝国日本の大礼服―国家権威の表象

個数:

サピエンティア
帝国日本の大礼服―国家権威の表象

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2024年04月26日 18時11分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ A5判/ページ数 375,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784588603488
  • NDC分類 383.1
  • Cコード C3321

出版社内容情報

明治政府が定めた大礼服は、皇族や有爵者などしか着用を許されない絢爛豪華な服で権威の象徴だった。戦後に廃止されるまでの歴史。明治5年(1872)、服制で国家の礼服が定められた。これを大礼服といい、昭和29年(1954)に法的根拠を失うまで、80年間利用された。従来の衣冠束帯から西洋に遅れまいと洋式礼服になったことで、高価な調製費や仕立屋の問題が起こる。皇族や官僚、有爵者らの着る絢爛豪華な大礼服は、勲章や宮中席次とともに権威の象徴であった。目立つために微妙にデザインを変えたり、安い古着を探し回るといった挿話も紹介。

序章 大礼服には権威と魅力があるのか

?一 本書の目的と分析視角

?二 先行研究とその問題点

?三 本書の構成



第一章 近代洋式大礼服制の創出

?一 岩倉使節団と洋式大礼服

?二 洋式大礼服の制定

?三 大礼服制に対する批判と服装観



第二章 文官大礼服の権威創出

?一 大礼服と小礼服

?二 文官大礼服の系譜

?三 有爵者大礼服の制定と華族

?四 文官大礼服の改正

?五 大礼服と洋服店



第三章 宮内省と大礼服制

?一 宮内官大礼服制の制定と整備

?二 宮中席次と勲章

?三 宮内官制服令の制定



第四章 官僚と代議士の服装観

?一 帝国議会の開院式と大礼服制

?二 官僚たちの和服と洋服

?三 官僚と代議士の大礼服姿

?四 羽織袴の公認を要求する判任官



第五章 大喪および国葬と喪服

?一 国葬と大礼服制

?二 英照皇太后の大喪と喪服

?三 皇室喪服規程の制定過程

?四 明治天皇の大喪と喪服



第六章 大正時代の服装の簡略化

?一 大正大礼と大礼服制

?二 帝国議会の服装の簡略化

?三 大礼服制と華族

?四 宮内省服制の簡略化

?五 矛盾する大礼服の権威



第七章 昭和戦前期の大礼服制の改正と限界

?一 宮内官制服令の改正

?二 非役有位大礼服の廃止案

?三 宮中諸行事の服装の簡略化

?四 知られざる文官大礼服改正案

?五 大礼服の権威と魅力



第八章 戦時下の礼服

?一 大礼服制の停止

?二 国民服と礼服

?三 太平洋戦争と礼服



第九章 現代に残る礼服

?一 大礼服制の終焉

?二 官民礼服の近接

?三 栄光の行方──骨董市と博物館



終章 帝国日本の大礼服



あとがき

索引

刑部 芳則[オサカベ ヨシノリ]
1977年東京都生まれ。中央大学大学院文学研究科博士課程修了。学位取得。博士(史学)。
中央大学文学部日本史学専攻兼任講師を経て,現在は日本大学商学部准教授。
主要著作に『洋服・散髪・脱刀―服制の明治維新―』(講談社選書メチエ,2010年)。『明治国家の服制と華族』(吉川弘文館,2012年)日本風俗史学会第27回江馬賞受賞。『京都に残った公家たち―華族の近代―』(吉川弘文館歴史文化ライブラリー,2014年)。『三条実美―孤独の宰相とその一族―』(吉川弘文館,2016年)などがある。

内容説明

近代国家にふさわしい服を!高級官僚たちの悪戦苦闘。西洋に遅れまいと、開国まもなく明治政府は礼服を洋装に大転換する。高い身分に限定された大礼服は、豪華だが高価で手に入れるのは一大事だった。国の威信の象徴を人々はどう受け止めたか、忘れられた服の歴史を追う。図版多数。

目次

序章 大礼服には権威と魅力があるのか
第1章 近代洋式大礼服制の創出
第2章 文官大礼服の権威創出
第3章 宮内省と大礼服制
第4章 官僚と代議士の服装観
第5章 大喪および国葬と喪服
第6章 大正時代の服装の簡略化
第7章 昭和戦前期の大礼服制の改正と限界
第8章 戦時下の礼服
第9章 現代に残る礼服
終章 帝国日本の大礼服

著者等紹介

刑部芳則[オサカベヨシノリ]
1977年東京都生まれ。中央大学大学院文学研究科博士課程修了。学位取得。博士(史学)。中央大学文学部日本史学専攻兼任講師を経て、日本大学商学部准教授。主要著作に『明治国家の服制と華族』(吉川弘文館、2012年、日本風俗史学会第27回江馬賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

秋津

1
明治日本が定めた大礼服を主な対象として、その制定から日中戦争期の運用停止、戦後の廃止まで、服制を通じ日本の近代を考察した一冊。大礼服は簡略化を経つつも身分、官等などを明示的に表し続け、爵位や勲章、位階と併せて帝国日本の権威付けへ貢献した様子が窺えます。大礼服の着用は特権であり栄誉であると同時に、服の準備や着用の際の負担が生じ、非着用者は儀式への参列が許されないなど、義務を着用者に強いるものということが様々な史料を通じて分かり、単なる大礼服のデザインの紹介、変遷に留まらない大変刺激的な本でした。2017/02/21

tkm66

1
大変面白い内容。モーニング・燕尾服との序列扱いも判った。高村光雲が大礼服来ている写真の意味も合点がいった。

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/11150625
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。