内容説明
混迷するグローバル化状況を前に、現代を代表する政治哲学者がリベラリズム、マイノリティの権利、正義、ネイション、民主的シティズンシップの本質を問い直す。
目次
第1部 マイノリティの権利に関する論争の展開(マイノリティの権利をめぐる新たな論争;リベラルな文化主義―生じつつある合意?;マイノリティの権利のリベラリズム理論は必要か―カレンズ、ヤング、パレク、フォーストへの回答)
第2部 民族文化的正義(人権と民族文化的正義;マイノリティ・ナショナリズムと複数ネイション連邦制;先住民の権利を理論化する;先住民の権利と環境的正義;移民多文化主義の理論と実践;人種間関係の岐路)
第3部 ナショナリズムに関する誤解(啓蒙的コスモポリタニズムからリベラル・ナショナリズムへ;コスモポリタニズム、国民国家、マイノリティ・ナショナリズム;ナショナリズムに関する誤解;リベラル・ナショナリズムのパラドックス;国際舞台におけるアメリカ多文化主義;マイノリティ・ナショナリズムと移民の統合)
第4部 複数エスニック国家における民主的シティズンシップ(シティズンシップ教育;グローバル化時代のシティズンシップ―ヘルドに関する論評;理腹留な平等主義と公民的共和主義―友か敵か?)
著者等紹介
キムリッカ,ウィル[キムリッカ,ウィル][Kymlicka,Will]
カナダの政治学者。1984年クイーンズ大学にて哲学・政治学の学士号獲得。1987年G.A.コーエンの指導の下、哲学博士号を獲得した。その後、プリンストン大学、トロント大学を経て、現在はクイーンズ大学哲学学部教授のほか、ハンガリーの中央ヨーロッパ大学のナショナリズム研究プログラムの客員教授も務めている。英米圏を代表する政治理論家
岡崎晴輝[オカザキセイキ]
1968年生まれ。国際基督教大学大学院行政学研究科博士後期課程修了。博士(学術)。九州大学大学院法学研究院・教授(政治理論・比較政治学)
施光恒[セテルヒサ]
1971年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。博士(法学)。九州大学大学院比較社会文化研究院・准教授(政治理論・政治哲学・人権論)
竹島博之[タケシマヒロユキ]
1972年生まれ。同志社大学大学院法学研究科博士課程修了。博士(政治学)。東洋大学法学部・准教授(政治理論・政治思想史・シティズンシップ教育)
栗田佳泰[クリタヨシヤス]
1978年生まれ。九州大学大学院法学府公法・社会法学専攻(憲法)博士後期課程単位取得退学。修士(法学)。富山大学経済学部・准教授(憲法)
森敦嗣[モリアツシ]
1980年生まれ。九州大学大学院比較社会文化学府博士後期課程(政治理論・政治哲学)。修士(法学)
白川俊介[シラカワシュンスケ]
1983年生まれ。九州大学大学院比較社会文化学府博士課程修了。博士(比較社会文化)。日本学術振興会特別研究員PD(政治哲学・国際政治思想)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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