サピエンティア<br> 寛容の帝国―現代リベラリズム批判

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サピエンティア
寛容の帝国―現代リベラリズム批判

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  • サイズ B6判/ページ数 360p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588603136
  • NDC分類 311
  • Cコード C3330

出版社内容情報

●内容紹介(版元ドットコムより)
宗教、政治、人種、エスニシティ、ジェンダーなどを越えて、〈他者〉に対して寛容であるとはどういうことなのか? 本書は、M・フーコーの影響を強く受けつつ、政治思想史だけでなく、批判理論、フェミニズム、ポスト構造主義の領域を横断的に論じる著者が、倫理的な美徳や道徳的価値として推奨される寛容という言葉に内在する、その規制的で生産的な権力作用を徹底的に解剖する【政治思想・批判理論】。

内容説明

寛容という言葉にひそむ、その規制的で生産的な権力作用を徹底的に解剖する。

目次

第1章 脱政治化の言説としての寛容
第2章 権力の言説としての寛容
第3章 代補としての寛容―「ユダヤ人問題」と「女性問題」
第4章 統治性としての寛容―揺らぐ普遍主義、国家の正統性、国家暴力
第5章 博物館の対象としての寛容―サイモン・ヴィーゼンタール・センター寛容博物館
第6章 寛容の主体―なぜわれわれは文明的で、彼らは野蛮人なのか
第7章 文明化の言説としての/における寛容

著者等紹介

ブラウン,ウェンディ[ブラウン,ウェンディ][Brown,Wendy]
1983年、プリンストン大学で政治哲学の博士号を取得。カリフォルニア大学サンタクルーズ校およびウィリアムズ・カレッジで教鞭をとったのち、1999年よりカリフォルニア大学バークレー校政治学教授。おもに西洋政治思想史を担当

向山恭一[サキヤマキョウイチ]
1964年生まれ。現在、新潟大学准教授。政治思想専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒナコ

2
他者の振る舞いを寛容という徳目で許す時、許す側と許される側に何が起こるのか? 寛容が付与される側は常に、未開で反リベラルな、フロイトに従えばナルシシズムを土着の集団に同一化させた超自我の存在しない連中と規定される。 それとは対称的に、寛容を付与する側は常にリベラルで自律的で普遍的な歴史的理性と考えられるが、果たして寛容な政治学とは、未開の個人と抽象化された理性との間の葛藤と言い切れるのか? 本著では、寛容を付与し時には停止させる側も、既に市場文化に同一化している歴史が隠蔽される構造が鮮やかに示されている。2017/10/19

まつゆう

2
寛容という言葉の、個人の努力と思われている点、あるいは不快なものを許容するというその態度の言説の権力をフーコー的に分析した本。マイノリティ、LGBT、移民…etcこれらを寛容で迎えるとは政治的に解決すべき話題を個人の努力に矮小化させ、その差異を本質主義的に固定化し、自らは中正無私で彼らより道徳的に上位にいるという優位を保つ態度である。少々冗長だが、フーコー理論が具体的に使われている本の中では読みやすい部類の本。2014/07/04

抹茶ケーキ

0
自由主義国家は市民間の平等を約束するが、その約束が守れなくなったとき、寛容を強調しはじめる。なぜならそれによって差異の存在を前提とすることができ、切り詰められた形での平等が可能にすることで、平等の約束を守っているという体裁を保てるからだ。さらに言えば寛容という考え方には、そもそも「寛容する側」の「寛容される側」に対する優位が含意されているので、自民族中心主義的だ。みたいな話。確かに寛容って胡散臭いなと思っていたので、すごく腑に落ちた。2016/07/18

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