内容説明
フランス革命、ナポレオン戦争、ときおり訪れる不安定な平和、経済危機など、激動するヨーロッパ１８～１９世紀を生きた楽聖ベートーヴェン。その生涯と思想・創作活動を変革期の“社会的・政治的事件”との関わりに焦点を当てて考察し、反動的な社会にたいしてひたすら自由を求めぬいた特異かつ強靱な人間像を浮き彫りにする。
目次
ボンでの青少年時代（一七七〇‐一七九二）
ウィーン滞在（一七九三‐一八〇〇）
『英雄』の誕生
不安・信念・友情（一八〇〇‐一八〇六）
親仏家からオーストリア愛国者へ（一八〇五‐一八〇六）
ナポレオン時代の平和と戦争（一八〇七‐一八一一）
解放の接近（一八一一‐一八一四）
平和の期待（一八一四）
戦後の沈滞（一八一五‐一八一七）
反抗する学生たち（一八一七‐一八一八）
教育の問題（一八一九‐一八二三）
崇高と滑稽（一八二〇）
メッテルニヒに抵抗する芸術家たち（一八二一‐一八二三）
歌劇と交響曲とミサと（一八二四）
最後の年月（一八二五‐一八二七）
ベートーヴェン その過去、現在、未来
著者等紹介
ナイト，フリーダ［ナイト，フリーダ］［Ｋｎｉｇｈｔ，Ｆｒｉｄａ］
イギリス、ケンブリッジに生まれる。ドイツのフランクフルト・アム・マイン音楽院でヴァイオリンと理論を専攻し、後ロンドン王立音楽院に学ぶ。マンチェスター大学セツルメントに職を得、労働者・失業者のために働きながら地方の音楽・演劇運動を組織する。スペイン内乱時に「スペイン救済委員会」の活動に参加。１９３９年パリの反ファシスト委員会の招きでスペイン難民のために働き、１９４０年ナチスに捕らえられて２年間の収容所生活を送る
深沢俊［フカサワスグル］
１９３４年、東京生まれ。東京大学文学部卒、同大学院修了。中央大学名誉教授。日本ハーディ協会顧問、トマス・ハーディ協会（イギリス）副会長、テクスト研究学会会長（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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