出版社内容情報
栄華を極めた大都市コンスタンティノープルを攻略し、東ローマ帝国を滅亡させたオスマン帝国のスルターン、メフメト二世の一代記。修辞技法の限りを尽くした美文トルコ語によるオスマン文学の嚆矢にして、イスラームの世界観と政治思想、慣習を伝える史書としても重要な古典を現存する写本より完訳。謎の多い著者の経歴とその技法を明らかにする訳者解説を付す。
内容説明
難攻不落のコンスタンティノープルを攻略し千年王国・東ローマを滅亡させたオスマン帝国のスルターン、メフメト二世。稀代の名君の激しくも美しい一代記。修辞技法の限りを尽くした美文トルコ語によるオスマン文学の嚆矢にして、イスラームの世界観と政治思想、慣習を伝える史書としても重要な古典を写本より完訳。
目次
翻訳篇(物語の始まり;スルターン位が再びスルターン・ムラード・ハーンの所有に回帰した次第;スルターン・メヘンメド・ガーズィーの即位;勅命公布者たる君主、征服の父がカラマンの方を目指された次第;「喉切り」砦建設の理由 ほか)
研究篇
著者等紹介
ベグ,トゥルスン[ベグ,トゥルスン] [Beg,Tursun]
1426年以降にオスマン帝国の名門一族に生まれる。コンスタンティノープル征服後の登記事業に携わり、のちメフメト2世の大宰相マフムード・パシャに仕える。以後、数々の軍事遠征に同行し、大宰相の失脚後も財務官、財務長官代理、財務長官を歴任した。没年不詳
濱田正美[ハマダマサミ]
1946年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程中退。博士(文学)。西南アジア史・中央アジア史専攻。京都大学・神戸大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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