虜囚―一六〇〇~一八五〇年のイギリス、帝国、そして世界

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  • サイズ A5判/ページ数 505,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784588371257
  • NDC分類 233.05
  • Cコード C3022

出版社内容情報

世界中で捕虜となったイギリス人たちが語るもう一つの帝国史。異国の地で支配される側に転落した人々の目に母国と世界はどう映った…地中海、北アフリカ、アメリカ、インドへと歩を進め、かつてない大帝国を築き上げたイギリス。しかし、帝国の版図をめぐる争いのなかで、多くのイギリス人が敵国の捕虜となっていた。あらゆる価値が転倒する異国の地で、敵の手中に落ちた無名のロビンソン・クルーソーあるいはガリヴァーたちの目に母国イギリスは、そして世界はどのように映ったのか。歴史に埋もれた虜囚体験記に光をあてるもうひとつのイギリス史。

 謝 辞



序 章

 小ささゆえの脆弱さ、小ささゆえの攻撃性

 人びとや物語が重要だ

 帝国を見直す



第一部 地中海──虜囚と拘束



第一章 タンジール

 砕け散る波

 もう一つの海、もう一つの見方

 弱 点

第二章 イスラム勢力と海

 バーバリ

 数値的側面

 イギリス人も奴隷になる

 海の襲撃者たちと一つの海洋帝国

第三章 物語を語る

 公表する

 教会と国家

 虜囚の声

 読み物

第四章 イスラムとの出会い

 方位修正

 混在するメッセージ

 証 言

 変遷?



第二部 アメリカ──虜囚と困惑



第五章 さまざまなアメリカ人、さまざまなイギリス人

 大西洋の彼方を見る

 生け捕りにする

 分 断

第六章 戦争と新世界

 衝 突

 荒野の中へ

 魅了された虜囚たち

 勝利の成果、島国の制約からくる苦労

第七章 革命

 正体を見誤る

 誰を数に入れるべきか

 網でライオンを捕らえる

 帝国を黒くすること、複数の帝国を新たに築くこと



第三部 インド──虜囚と征服



第八章 インドへのもう一つの道

 セアラの話

 リミット

 虎に乗る

第九章 虎と剣

 マイソールとその意味

 書き手としての戦士

 敗北への適応

 勝つための書き直し

第十章 制服姿の虜囚たち

 数当て賭博に勝つ

 出ていった者たち

 鞭で軍隊を従わせる

 帝国の兵士たちについての見方を改める

終章 アフガニスタンへ、そしてその先へ

 さらなる虜囚、さらなる物語

 同じままだったこと、違ったこと

 十九世紀 結論

 二十一世紀の問題



 訳者あとがき

 挿絵タイトル・出所一覧

 原 註

 補遺 虜囚に関する資料

 索 引

リンダ・コリー[コリー リンダ]
(Linda Colley)
1949年生。イギリス出身の歴史家。専門は1700年以降のイギリス史。ブリストル大学を卒業後、ケンブリッジ大学で博士号を取得。同大学クライスツ・カレッジのフェローをつとめた後、イェール大学、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスを経て、現在はプリンストン大学教授。前作Britons: Forging the Nation 1707-1837(1992)でウルフソン賞を受賞(日本語訳は『イギリス国民の誕生』川北稔監訳、名古屋大学出版会、2000年)。グローバルな視点からの学際的な研究を得意とし、『ガーディアン』や『タイムズ・リテラリー・サプリメント』への寄稿、BBCラジオへの出演(Acts of Union and Disunionとして2014年に出版)、世界各国の大学研究者を結ぶプロジェクトなど幅広く精力的に活動を続けている。

中村 裕子[ナカムラ ヒロコ]
1965年生。神戸大学文化学研究科博士課程単位取得退学。神戸大学非常勤講師。18世紀イギリス文学専攻。訳書に、ウォード『ロンドン・スパイ──都市住民の生活探訪』(共訳、小局刊、2000年)、リンギス『汝の敵を愛せ』(洛北出版、2004年)、モロン『フロイトと作られた記憶』(岩波書店、2004年)ほか。

土平 紀子[ツチヒラ ノリコ]
1958年生。神戸大学文化学研究科博士課程単位取得退学。神戸大学非常勤講師。18世紀イギリス文学専攻。訳書に、ウォード『ロンドン・スパイ──都市住民の生活探訪』(共訳、小局刊、2000年)、ポプラウスキー『ジェイン・オースティン事典』(共訳、鷹書房弓プレス、2003年)、ヒートン『ウィトゲンシュタインと精神分析』(岩波書店、2004年)ほか。

内容説明

あらゆる価値が転倒する異国の地で、敵の手中に落ちた無名のガリヴァーあるいはロビンソン・クルーソーたちの目に、世界はどのように映ったのか。大英帝国の版図をめぐる争いのさなか記された虜囚体験記に光をあてるもうひとつのイギリス史。

目次

第1部 地中海―虜囚と拘束(タンジール;イスラム勢力と海;物語を語る;イスラムとの出会い)
第2部 アメリカ―虜囚と困惑(さまざまなアメリカ人、さまざまなイギリス人;戦争と新世界;革命)
第3部 インド―虜囚と征服(インドへのもう一つの道;虎と剣;制服姿の虜囚たち;アフガニスタンへ、そしてその先へ)

著者等紹介

コリー,リンダ[コリー,リンダ] [Colley,Linda]
1949‐。イギリス出身の歴史家。専門は1700年以降のイギリス史。ブリストル大学を卒業後、ケンブリッジ大学で博士号を取得。同大学クライスツ・カレッジのフェローをつとめた後、イェール大学、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスを経て、現在はプリンストン大学教授。前作Britons:Forging the Nation 1707‐1837(1992)でウルフソン賞を受賞

中村裕子[ナカムラヒロコ]
1965年生。神戸大学文化学研究科博士課程単位取得退学。神戸大学非常勤講師。18世紀イギリス文学専攻

土平紀子[ツチヒラノリコ]
1958年生。神戸大学文化学研究科博士課程単位取得退学。神戸大学非常勤講師。18世紀イギリス文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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かず

5
英国は1662年から1684年に海外の前哨地および本国の守備隊に使った総額よりも大きな額をタンジール植民地の突堤、都市建設に投じたが、1684年に全て破壊して撤収した。その事実は英国史より抹殺された。相手の宗教体系や政治体系をよく知った上で評価し、それらの体系が自らの体型と同じ価値を持つと考える。そういう社会は近世には世界のどこにもなかった。1750年以降のイギリスの戦闘様式(軍人は固まって敵の攻撃に動じず前進) 同時代にアメリカインディアンにやられたのに納得 でもどうやって7年戦争に勝ってしまうんだろう2017/04/29

takao

3
☆大英帝国に虜囚された外国人の話2017/06/06

Pyonkichi

0
広大な帝国に比して本国が極めて小さいために、19世紀初頭までのイギリスによる帝国支配は極めて危ういバランスの上に成り立っていた。また、この時期までは軍事技術面でも被支配地域を圧倒することは決してなく、しばしば手痛い敗北を喫して数多くの虜囚を産みだしていた。虜囚の体験記から浮かび上がるのは「イギリス国民」の間での深刻な階級的、民族的分裂であり、国民意識の脆弱性である(白人貧困層の虜囚はしばしば容易に寝返った)。2017/01/03

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