出版社内容情報
18・19世紀の欧米における情報システムの発展を、地図、辞書、植物命名法、統計・グラフ、電信等の具体的な史実に即して論じる。
内容説明
植物命名法、辞書や百科辞典の編纂、地図の作成、統計やグラフのかたち、郵便や電信技術の発明など、今日の情報システムの原型は18~19世紀に開花した。情報革命の歴史的淵源を探る。
目次
第1章 情報とその歴史
第2章 情報の組織化―科学の言葉
第3章 情報を変換すること―統計の起源
第4章 情報を表示すること―地図とグラフ
第5章 情報を保存すること―辞書と百科事典
第6章 情報を伝達すること―郵便と電信のシステム
第7章 情報時代―過去と現在
著者等紹介
ヘッドリク,ダニエル・R.[ヘッドリク,ダニエルR.][Headrick,Daniel R.]
1941年生まれ。フランスでの中等教育を受け、アメリカ、スペイン、イタリアで学ぶ。1964年、ジョンズ・ホプキンス大学修士号取得、1971年、プリンストン大学博士号取得。現在、ローズヴェルト大学人文・科学学部教授
塚原東吾[ツカハラトウゴ]
1961年生まれ。レイデン大学医学部、1993年博士号取得。現在、神戸大学大学院国際文化学研究科教授
隠岐さや香[オキサヤカ]
1975年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科、2008年博士号取得。現在、広島大学大学院総合科学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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EnJoeToh
3
素晴らしい。2011/07/18
yuri9976
0
IT関連化と思って手に取ったら中身は果てしなく裾野の広い技術史だった!特に、若き植物学者リンネによる分類の体系(ホモ・サピエンスとかニッポニア・ニッポンのような、科目で種を表す方法が確立する前には、人間の生活に近い順に分類とか、なんだかな~な方法が乱立していたそうな)と、十八世紀末の地図製作に端を発する情報の可視化の章が面白かった。チグリスって川の名前としか認識してなかったけど、ラテン語でtigrisは虎のことだとか、バロメータというのは「気圧計」だとか、堅苦しい外見とは裏腹に雑学も得られる楽しい一冊。2012/08/06