出版社内容情報
科学者・哲学者として,貧困,環境破壊,核の脅威等々現代世界の危機の根底に潜む病根を統一的に見きわめ,いま人類の平和と創造のために何をなすべきかを訴える。
内容説明
科学者・哲学者として現代の危機的状況―貧困、戦争、環境破壊、核の脅威、等々―に潜む病根を統一的に見きわめ、「キリスト教出発時の経験」に学びつつ、全人類的規模での解決策への具体的な指針を示す。1990年「世界キリスト者平和会議」への緊急アピール。
目次
第1部 課題(経緯;名称;問題)
第2部 今日の世界の問題(社会正義;政治的平和;自然保護)
第3部 問題の起源(文化の歴史;教会の歴史)
第4部 平和の神学のために(正義;平和;創造;今日の平和倫理)
第5部 実行(実際的な手はず;取り扱われるテーマ;時は充てり)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
33
現代の危機的状況を提言しています。科学技術批判という点で明らかにしており、今日的且つ世俗的に重要視されているのではないでしょうか。宗教・国家・人種などを超えて人間が共同して対処すべき緊急課題と言えると思います。人類滅亡という危機を見出せるならば、危機克服を模索することも可能かもしれません。逃れる術もない破局からの実行力は希望的観測にしか見えませんでした。自己目的と独善が現代社会の危機に思えます。自由と平等を知らしめたイエスこそ重症な指針ですね。自由と平等を社会規範とし将来に向かうべきだと感じました。2014/11/16