内容説明
指導者の資質とは何か。指導者は何を成しうるか。偉大な指導者を中心に据えた歴史物語は本当に時代遅れなのか?日伊の歴史を詳細に比較しつつ、指導者の重要性を改めて問う。2003年度マラロ賞、2004年度エルビス・シュローダー賞受賞作。
目次
なぜ指導者は重要か
第1部 創造の物語―一九世紀(威信と安全保障の追求;いかに国を築くか―カヴール伯爵、伊藤博文、山県有朋;いかに富を築くか―アレッサンドロ・ロッシ、大久保利通、渋沢栄一)
第2部 リベラルの疲弊―二〇世紀初頭(リベラリズムの死―ジョヴァンニ・ジョリッティと原敬;協調組合主義の誕生―武藤山治、アレッサンドロ・ロッシ、岸信介、ジョヴァンニ・アニエッリ、鮎川義介;全面的な指導者―ベニート・ムッソリーニ)
第3部 アメリカ帝国主義のさなかで―冷戦時代(民主主義の追求;どんな形の同盟国になるのか―アルチデ・デ・ガスペリと吉田茂;汚職の体制―岸信介とアミントーレ・ファンファーニ#)
第4部 自由の度合い―冷戦後(普通であることを求めて;左派における選択―アキッレ・オケットと不破哲三;右派における選択―ウンベルト・ボッシ、シルヴィオ・ベルルスコーニ、小沢一郎と石原慎太郎)
日本とイタリアで指導者はいかに重要だったのか
著者等紹介
サミュエルズ,リチャード・J.[サミュエルズ,リチャードJ.][Samuels,Richard J.]
マサチューセッツ工科大学(MIT)政治学・フォードインターナショナル教授。コルゲート大学卒業。1974年タフツ大学で修士号、1980年MITより博士号を取得(政治学)。MIT国際研究所長、日米友好基金理事長も務める。1981年のMIT日本プログラム創設時の初代所長でもある。2005年にはアメリカ芸術科学アカデミーの一員に選出されている。『Machiavelli’s Children』はイタリア歴史研究協会の2003年度マラロ賞、米国政治学会の2004年度エルビス・シュローダー賞を受賞している。『ニューズウィーク』誌に連載コラムを寄稿
鶴田知佳子[ツルタチカコ]
東京外国語大学教授(国際コミュニケーション・通訳特化コース)。NHK衛星放送、CNNの同時通訳者、会議通訳者。日本通訳学会理事。AIIC(国際会議通訳者協会)会員。CFA(アメリカ公認証券アナリスト)。小学生時代後半のアメリカ滞在など海外在住経験12年。金融業界で10年の勤務経験の後に通訳者となり、目白大学助教授を経て現職
村田久美子[ムラタクミコ]
上智大学外国語学部英語学科卒、フルブライト奨学生としてダートマス大学大学院留学(経営学修士)。外資系証券会社、コンサルタント会社勤務を経て現在、オーストラリア・パース在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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