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出版社内容情報
甲骨文や竹簡・木牘,帛書等にわたって,印刷術発明以前における中国古代の文字記録を考察,書籍制度,書写材料・用具発展の背景と各時代の特質を明らかにする。
内容説明
本書は、印刷術発明前の中国における書籍の制度および銘文の起源と発展について論述したものである。本書の重点は、銘文と書籍との起源を考察した点にあり、その形体の変遷・材料・形式・技術・方法等を論じたところにある。各種の書写材料は、いずれも現存する文献上および考古学上の資料に基づいて、細かな検討を加えたものである。
目次
第1章 緒論
第2章 甲骨文
第3章 金文と陶文
第4章 玉・石の刻辞(銘文)
第5章 竹簡と木牘
第6章 帛書
第7章 紙巻
第8章 書写用具
第9章 結論
著者等紹介
銭存訓[TsienTsuenhsuin]
1909年、江蘇省泰県に生れる。1932年、金陵大学卒業、1957年、シカゴ大学哲学博士。国立北京大学図書館編纂員(1937~47)、シカゴ大学極東図書館館長(1947~78)を歴任の後、シカゴ大学極東言語文化系ならびに図書館学研究院名誉教授。中国の書籍・印刷史・図書目録学等に関する編著書多数がある
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感想・レビュー
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hyena_no_papa
1
15年ぶりに再読。中国における文字の誕生から書本の成立まで、極めて多くの情報量に基づいて解説する。人々は長い年月をかけ、文字を使って様々な情報を記録しようと務めてきた。最初は甲骨文字から金文、陶文、玉石、竹簡と木牘、帛書を経て、ようやく紙を用いた書本が成立する。中国西域における発掘の成果によって、古写本が相次いで発見され、書籍史も明らかに。「訳者あとがき」には本書を「入門書」とするが、一般の読者にとってはハードルが高い。モノクロながら巻央の図版は鮮明で目を引く。漢籍を用いて歴史を語る者は要一読かと。2021/01/12