内容説明
馬を使った耕起が日本の穀倉地帯に広まったのは、たかだかこの百年ほどのことにすぎない。この技術を指導した人たちを馬耕教師と呼ぶ。耕耘機の登場とともに人々の記憶から消えた歴史を振り返る。忘れられた技術者たちの記録。
目次
1 冬の佐渡から(『佐渡牛馬耕発達史』の世界;明治の風 ほか)
2 佐渡から九州へ(石塚権治さんの青春;犂耕実習の日々 ほか)
3 馬耕教師の旅(犂への興味;肥後マルコ犂 ほか)
4 野帖から―犂の普及を切り口として(野に在ること;「普及」のもつ意味 ほか)
資料(長末吉述『実験 牛馬耕法』;小田東畊著『実験 牛馬耕伝習新書・全』 ほか)
著者等紹介
香月洋一郎[カツキヨウイチロウ]
1949年福岡県生まれ。民俗学。一橋大学社会学部卒業。日本観光文化研究所所員を経て1986年から神奈川大学経済学部助教授、日本常民文化研究所所員、1995年4月から2009年まで同教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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