出版社内容情報
東海道小田原宿と大磯宿助郷村を取り上げ,その助郷制の形成と変遷,助郷人馬の徴発形態や宿財政収支形態,ひいては近世地域の夫役負担の構造を実証的に追究する。
内容説明
東海道の要衝に見る人馬徴発の実態。街道・宿駅制における人馬の補助的提供制度であり、江戸幕府の経済支配政策の一環=課役でもあった助郷制。本書は、小田原・大磯両宿を中心に、多数の原資料を解読して、宿駅と助郷制の成立、負担の形態と実態、村落の困窮と貨幣化及び貨幣納化の展開、助郷騒動の顛末等々を究明する。
目次
序章 助郷研究の回顧
第1章 助郷の成立と展開
第2章 小田原宿と助郷制の形成
第3章 小田原宿における助郷の変遷
第4章 助郷夫役負担の展開
第5章 助郷騒動の展開
第6章 国役と助郷役
第7章 宿・助郷救済仕法の形態
第8章 幕末・維新期における助郷人馬の徴発形態
第9章 近世後期・幕末における相州大住郡大磯宿の雇替人馬