内容説明
魔除けや若返りの力をもつ神聖な果実と言い伝えられ、近年古代遺跡から大量に出土して宮廷祭祀との関連が注目される桃。桃太郎や桃源郷の伝説、雛祭りなど、日本人との多彩な関わりを考察する。
目次
第1章 記紀万葉の桃とその呪力
第2章 桃の渡来と奈良・平安期の桃
第3章 三月三日の節供と桃
第4章 近世の桃の種類と江戸・京の桃見
第5章 近世以前の日本人が食べた桃
第6章 病を治し、癒す桃
第7章 語り継がれる桃
第8章 明治以後の桃の品種と栽培地
著者等紹介
有岡利幸[アリオカトシユキ]
1937年、岡山県に生まれる。1956年から1993年まで大阪営林局で国有林における森林の育成・経営計画業務などに従事。1993~2003年3月まで近畿大学総務部総務課に勤務。2003年より2009年まで(財)水利科学研究所客員研究員。1993年第38回林業技術賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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めぐみこ
3
桃の歴史や文化的側面、栽培品種に至るまで、ありとあらゆる角度から論じた一冊。こんなに奥深いものだったとは。かつては桜や梅ばかり持て囃され桃の人気はいま一つだったとか、堂々と文学に登場するようになったのが俳諧のおかげだとか、意外だった。明治に教科書に採用された桃太郎の説話が、時代の変化と共に軍国主義を称えるかのような内容となるのはぞっとした。2020/05/31
あじさい
0
まるまる1冊 桃づくし!しめ繩に付いている蘇民桃符もやはり桃の邪気を払いのける力からきているとは。 面白い1冊です。 桃好きの方は是非読んでみて下さい。桃博士になれちゃいますよ(笑)2012/03/21
ちー
0
毛毛(もも)。丁寧すぎるつくり。パラパラ読みですみません。2012/02/26