出版社内容情報
神の依代としての杖や仏教の錫杖に杖と信仰とのかかわりを探り,人類が突きつつ歩んだその歴史と民俗を興味ぶかく語る。多彩な材質と用途を網羅した杖の博物誌。
内容説明
「杖をつき」、「杖を頼り」に歩んだ人類の歴史を辿り、杖と民俗・信仰のかかわりに「杖の探り」を入れる。
目次
第1章 杖の謎(杖のはじまり;杖とは何ぞや ほか)
第2章 神の杖・仏の杖(杖のいろいろ―古代~中世;神は杖つき伊勢に来たまう ほか)
第3章 杖の民俗学(杖立伝説;卯杖の行事 ほか)
第4章 すてきなステッキ(杖のいろいろ―近世;西洋の杖の象徴するもの ほか)
第5章 とことん杖を(杖のことわざ;杖の迷信 ほか)
感想・レビュー
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kenitirokikuti
5
著者は伊勢の生まれ。国学院の日本史学科卒、伊勢神宮に奉職▲ドラクエのごく初期装備に「木の棒」があった。stickかstaffかcaneか▲「夕べには三本足で歩く動物」スフィンクスの謎々。古代エジプトの絵画や神像に杖つく姿は多数ある▲杖は歩く際の補助具であるが、王笏や「笞刑や杖刑」の杖など様々な相あり/正倉院には聖武天皇の杖刀(仕込み杖)がある/「杖を賜い朝を免ず」日本では高齢の功臣に賜わる鳩杖を霊寿杖と呼ぶ。最後の宮中杖は米寿の吉田茂(以後、廃止)/杖道の剣道連盟加入はS31。型は神道夢想流から。2017/10/08