出版社内容情報
川瀬 雅也[カワセ マサヤ]
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米虫 正巳[コメムシ マサミ]
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村松 正隆[ムラマツ マサタカ]
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伊原木 大祐[イバラギ ダイスケ]
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内容説明
主著『現出の本質』をはじめとする著作群で絶対的な“生”と内在の思想を練り上げ、西洋哲学の歴史を批判するとともに、20世紀後半のフランス現象学に大きな足跡を残したミシェル・アンリ。レジスタンスに身を投じ、現代文明の野蛮やマルクスの可能性を論じ、小説作品も残した孤高の哲学者の全体像を、日仏の執筆者約30名が総力を挙げて多面的に描く。著作解題・略年表付。アンリ生誕100年・没後20年記念出版!
目次
第1部 ミシェル・アンリの軌跡
第2部 西洋哲学史を読み解くミシェル・アンリ(アンリとドイツ神秘主義 『現出の本質』におけるエックハルト理解を中心に;アンリと合理主義哲学 デカルト、そしてスピノザ ほか)
第3部 ミシェル・アンリにおける主要テーマ(感情と自己 アンリの生の現象学の端緒;身体と肉 「主観的でありエゴそれ自体である身体」 ほか)
第4部 ミシェル・アンリと現代思想(アンリとリクール アリーナとしてのマルクス解釈;アンリとドゥルーズ 「内在主義」の同一性と差異 ほか)
主要著作解題(『現出の本質』(一九六三)
『身体の哲学と現象学―ビラン存在論についての試論』(一九六五) ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
2
ふむ2024/11/19
Go Extreme
1
人間性の危機と救済の探求 情動性を重視する現象学 世界経験の記述としての身体の現象学との対照 われ能うという私の力能の現実化 生の共同体の原型 現実的労働から抽象的労働への移行 資本主義 人類史上最大の革命 自己の誕生 自己触発という概念の二つの区分 科学主義の独裁と文化の危機 内在の哲学の源泉 普遍的懐疑の極限 対象との隔たりを前提とする可視性の次元からの思考 見えないものの特殊な規定を受けた現象性 存在論的二元論への陥り 内在と超越の対立項ではない内在 神との合一という欲望 生自身がもたらす文化の危機2025/05/20