出版社内容情報
17世紀のジャンセニズムの拠点として著名なポール・ロワイヤル修道院。その学校でアルノーとニコルが執筆した本書は、デカルトやパスカルの最新哲学を取り入れた論理学の教科書であり、現代までフランス人の思考方法の規範となった古典である。リセや大学で使用され、翻訳を通じて広く西洋知識界に浸透し、フーコー『言葉と物』でも扱われた著名なテクストを、1683年の第5版からついに全訳。
内容説明
17世紀のジャンセニズムの拠点として著名なポール・ロワイヤル修道院。そこでアルノーとニコルが執筆した本書は、デカルトやパスカルの最新哲学を取り入れた論理学の教科書であり、現代までフランス人の思考方法の規範となった古典である。リセや大学で使用され、翻訳を通じて広く西洋知識界に浸透し、フーコー『言葉と物』でも扱われた著名なテクストを、1683年の第5版からついに全訳。
目次
第1講話 この新しい論理学の計画が示される
第2講話 この論理学に対してなされた主要な反論への答弁が含まれる
論理学あるいは思考の技法
第1部 観念についての反省、あるいは認知すると呼ばれる精神の最初のはたらきについての反省が含まれる
第2部 判断について人が反省してきたことが含まれる
第3部 推理について
第4部 方法について
著者等紹介
アルノー,アントワーヌ[アルノー,アントワーヌ] [Arnauld,Antoine]
1612‐1694。17世紀フランスを代表する神学者・哲学者。若くしてデカルトの影響を強く受け、『省察』への『第4反論』(1641)を執筆した。ソルボンヌで神学博士となったが、ジャンセニスムの側からイエズス会を批判したことでソルボンヌを追われた。その際、友人パスカルの支援を受ける。パリ郊外ポール・ロワイヤル修道院の学校で教えた。1679年ベルギー・オランダに亡命したが、知的活動は衰えずマルブランシュやライプニッツと書簡で論争した。ブリュッセルで死去
ニコル,ピエール[ニコル,ピエール] [Nicole,Pierre]
1625‐1695。フランスの神学者・モラリスト。シャルトルに生まれ、パリで神学を学んだ。ジャンセニストの一人としてポール・ロワイヤル運動に深くかかわり、修道院で文学と哲学を教えた。劇作家ラシーヌはそのときの生徒の一人であり、ギリシア語を教えた。アルノーとともにベルギー・オランダに亡命したが、のちにパリに帰り死を迎えた
山田弘明[ヤマダヒロアキ]
1945年生。京都大学文学研究科博士課程修了。博士(文学)。名古屋大学名誉教授。専門は西洋哲学
小沢明也[オザワトシヤ]
1962年生。北海道大学文学研究科博士後期課程単位取得。修士(文学)。東洋大学非常勤講師。専門は中世・近世哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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