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出版社内容情報
デリダにとって生の問題、あるいは生死の問題とはいかなるものであったか。デリダによるフロイトおよびベンヤミンの読解を手がかりに、生の欲動と死の欲動の拮坑としての〈生-死〉概念、そして死をそのなかに含む時間的残存としての〈生き延び〉の概念を分析し、言語論、精神分析から翻訳論、民主主義論へとその射程を拡張しつつデリダが思考しつづけた〈可能な限り強烈な生〉の有り様を明らかにする。
内容説明
脱構築はつねに生の肯定の側にある。生の彼岸の生、生以上の生、“生き延び”とはなにか。気鋭の論考。
目次
序論
第1部 「生死」概念の形成 一九六七‐一九八〇年(フロイトの読者、デリダにおける時間、生、リズム;開放系としての生命―デリダの『生命の論理』読解から;「自由エネルギー」をめぐるフロイトの誤読?―デリダとラプランシュの『快原理の彼岸』読解から)
第2部 生死概念の展開 一九八〇‐二〇〇三年(翻訳・生き延び・正義―デリダのベンヤミン読解から;生(の力)を別の仕方で思考すること?―デリダの民主主義論における自己免疫性について)
結論
著者等紹介
吉松覚[ヨシマツサトル]
1987年生。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。博士(人間・環境学)。現在、立命館大学客員協力研究員。専門はフランス思想、哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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