内容説明
シオニズムはひとつのイデオロギーである。シオニズム運動を世界史的な視野で考察し、シオニストとナチとの知られざる関係を剔抉。全体主義に覆われた20世紀の暗部を鋭く照射する反シオニズム論。
目次
ホロコースト以前のシオニズムと反セム主義
「血と土」―シオニズムの人種論のルーツ
ドイツのシオニズム運動とヴァイマル共和国の崩壊
シオニズムとイタリア・ファシズム
ドイツ・シオニズムのナチズムへの協力申し出
ユダヤ人の反ナチ・ボイコットとシオニスト=ナチ通商協定
ヒトラーはシオニズムをどう見ていたか
パレスティナ―アラブ、シオニスト、イギリス、ナチス
世界ユダヤ人会議
改訂派シオニズムとイタリア・ファシズム
シオニズム改訂派とナチズム
ゲオルク・カーレスキ―クヴィスリング以前の、シオニストの中のヒトラー「クヴィスリング」
選ばれた人を選別する―「シオニストの酷薄さ」の原則
世界シオニスト機構とイタリア・ファシズム
オーストリアと「クリスチャンの中の、シオニズムの友だち」
東欧のユダヤ政党
スペイン―ナチスは闘い、シオニストは闘わず
自由民主主義政体におけるシオニズムの反ナチ闘争の敗北
シオニズムと日本の「大東亜共栄圏」
ポーランド、一九一八~一九三九年
ホロコースト期のポーランドにおけるシオニズム
シオニストとポーランド亡命政権のなれあい
非合法入国
戦時の救出失敗
ハンガリー、犯罪の中の犯罪
シュテルン団
著者等紹介
ブレンナー,レニ[ブレンナー,レニ] [Brenner,Lenni]
1937年、ニューヨーク生まれ。1960年代の公民権運動など、一貫して人権運動や反戦活動を実践し、不羈独立のユダヤ系社会運動家として、ラジカルな批判的シオニズム史論を幅広く展開している
芝健介[シバケンスケ]
1947年生まれ。東京大学大学院社会学研究科国際関係論博士課程単位取得退学。東京女子大学名誉教授。専攻はドイツ近現代史、ユダヤ人問題史。ニュルンベルク裁判論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- magnetic G 浜田翔子vol.3