出版社内容情報
いま世界的に注目される哲学者シモンドンの主著。フランス科学認識論の系譜にあり、ドゥルーズやスティグレールに多大な影響をもたらした大著の主論文が初邦訳。物理学、生物学、情報科学等の多様な事例に基づいて伝統的な「個体とは何か」という哲学的問いを革新し、「認識論および存在論に先立つ真の第一哲学」としての個体発生の知に迫る。技術と生命をめぐる未来の哲学の序章。
目次
第1部 物理的個体化(形相と質料;形相とエネルギー;形相と実体)
第2部 生物の個体化(情報と個体発生―生命の個体化;心理的個体化;超個体的なものの基礎と集団的個体化)
著者等紹介
シモンドン,ジルベール[シモンドン,ジルベール] [Simondon,Gilbert]
1924年生まれ。1958年に博士論文を提出後、ポアティエ大学、リヨン大学、ソルボンヌ大学、パリ第五大学で教鞭をとった。1989年死去。個体化論と技術論の哲学として知られるシモンドンの思想は、ジル・ドゥルーズや、ジョルジュ・フリードマンの著作のなかでしばしば言及されており、ベルナール・スティグレールにも影響を与えた。博士論文の副論文にあたる『技術的諸対象の実在様態について』(1958年)は、現代では技術哲学の古典的著作の一つと目されている。2005年に博士論文全体が一冊の著作として出版されて以降、現在までに講義録もいくつか出版されている
藤井千佳世[フジイチカヨ]
鹿児島大学総合教育機構共通教育センター助教
近藤和敬[コンドウカズノリ]
鹿児島大学法文教育学域法文学系准教授
中村大介[ナカムラダイスケ]
豊橋技術科学大学総合教育院准教授
ステリン,ローラン[ステリン,ローラン] [Stehlin,Laurent]
ローザンヌ大学卒業、京都大学と大阪大学に留学。とりわけシモンドンによる個体の観点に興味をもち、西田幾多郎との接点を研究。現在は翻訳者として活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。