出版社内容情報
隆盛を極める理性主義に反旗を翻し、理性の働きを限定的に捉えたヒューム。彼は、人間のさまざまな感情や行為は情念を動機とすると主張し、その解明に力を注いだ。
内容説明
隆盛を極める理性主義に反旗を翻し、理性の働きを限定的に捉えたヒューム。彼は、人間のさまざまな感情や行為は情念を動機とすると主張し、その解明に力を注いだ。
目次
第1部 誇りと卑下について(主題の区分;誇りと卑下について―それらの対象と原因;これらの対象と原因は何に由来するか ほか)
第2部 愛と憎しみについて(愛と憎しみの対象と原因について;この体系を強化する実験;諸困難の解決 ほか)
第3部 意志と直接情念について(自由と必然性について;同じ主題(自由と必然性)の続き
意志に影響する動機について ほか)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポルターガイスト
2
解説に書かれたとおり全体的に第1巻ほどのキレは感じなかった。2巻は中だるみの巻らしいので最終巻が楽しみ。ワクチンや五輪との絡みで粗雑な因果関係に基づく言説が蔓延してる中でこういう地べたを這いずり回るような根源的な議論見ていると安心する。「情念が誤った想定に基づいているのでも,目的に対する不十分な手段を選択しているのでもない場合は,知性は情念を正当化することも断罪することもできない。自分の指に引っかき傷を作るくらいなら,全世界が破壊されるほうを選んだとしても,理性に反するというわけではない」(p164)2021/08/11
Yoshi
0
当時の経験論者は、意思も情念に含んでいる。ヒュームもホッブスも知能より、むしろ情動を重視している。 知性についても、ベイズ的な連合主義を展開していて、かなり進んでいると感じる。
耳クソ
0
解説の最後の部分がちょっと良かった。2021/01/03