内容説明
神という存在を必要としない中国の伝統思想で、諸価値に権威を与えるのは「人」である聖人である。もの言わぬ天を代弁し、民に対して範を示す聖人、道家・道教が理想とする真人、そして常軌を逸した行動をとる狂者。儒仏道三教にまたがり、文明の境界に関わる存在から、「人」そのものを問い直す。
目次
総説(孔子は聖人か;孔子を王にする ほか)
第1章 聖人について(聖なる人々;聖人の稀少さ ほか)
第2章 真人について(聖人から真人へ―『荘子』大宗師篇(一)
真人と道―『荘子』大宗師篇(二) ほか)
第3章 狂者について(近代中国における狂;唐代の詩人と狂 ほか)
著者等紹介
志野好伸[シノヨシノブ]
明治大学文学部准教授。専門は中国哲学、中国文学
内山直樹[ウチヤマナオキ]
千葉大学文学部教授。専門は中国哲学・中国古典学
土屋昌明[ツチヤマサアキ]
専修大学経済学部教授。専門は中国文学
廖肇亨[リョウチョウコウ]
中央研究院中國文哲研究所研究員。専門は近世東アジア仏教文化史、東アジア文化交流史、禅思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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