出版社内容情報
耳の聴こえない少女が戦時下を生きる成長譚
「わたしの頭の中にはいろんな言葉があるけれど、
いつも伝えられない。一人ぼっちだ」
1944年、終戦前年。
耳の聴こえない少女・文(ふみ)は、空襲で家族を失った。
親戚から厄介払いされて転々とするなか、
行きついたのは親族でも知人でもない夏目家。
夏目家の次男・功雄(あつお)は、女中として働くことになった文に対し、
最初はどう接したら良いかわからなかったが、次第に距離が縮まっていく…
【編集担当からのおすすめ情報】
戦時下という過酷な時代。
さらに耳が聴こえないというハンディキャップを背負いながらも、
懸命に生きる少女・文の姿をドラマチックかつ丁寧に描いた作品です。
何度も取材を重ね、戦時下の様子や手話について、リアルな描写を追求しました。
「お腹の音って他の人にわかっちゃうんだ!?」
皆さんにとっては当たり前でも、ろう者にとっては驚きです。
文を通して世界が広がる体験をお届けします。
そして、過酷な生活の中でも溢れる文のかわいらしさ!
彼女の人間らしさや、いっしょに暮らす青年・功雄との関係性も
楽しんでいただければと思います。
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
venturingbeyond
25
近所の書店の平積みで発見。帯の推薦文を見て購入しました。戦時、両親を失う、女性、そして聾者とインターセクショナルな課題を抱えながらも、配慮されるのみの存在であることを毅然と拒否し、自身のできること、得意なことで、承認・受容してもらうため奮闘する主人公の前向きな姿が好印象のプロローグ。主人公を受け入れた父子、職場で衝突しながらも主人公を受け入れる挺身隊のリーダー格の子と、主人公を受容する周囲の人々も好人物揃い。これから悪化する戦局の中で、彼ら・彼女らにどのような厳しい状況がおとずれるのか、続巻が楽しみです。2026/03/11
kenitirokikuti
7
空襲ものの代名詞的存在といえば『火垂るの墓』。本作も太平洋戦争中の神戸市を舞台としており、やはり同じ時を迎える予定なのだろう。わたしはたまたま作中の舞台である神戸市の旧葺合区で暮らしていたので、少々懐かしみを覚え……でも、六甲山脈と大阪湾の眺めはちょっと違うかなと感じた。北を向けば六甲山脈がそびえてるし、大阪湾に目を向ければ対岸の和泉山脈が見えるし、神戸港から表紙絵のような水平線は見えない。まぁ、ヤボなつっこみでした。2026/03/10
にたいも
4
新聞読書欄から。東京初空襲ドーリットル空襲で母を亡くした文は、神戸で家事手伝いをすることになる。得意な裁縫で役に立ちたい、私はかわいそうではない、と前を向いて生きる耳の聴こえない文。当時の聾唖者教育で否定されていた手話を、居候先の次男功雄が覚え、手話で今日あったことを話せるのが楽しい!という1巻。十分な聾教育を受けられず、難しい読み書きができない→筆記でコミュニケーションもたもた→ドジだから守ってあげたい年下の女の子という青年漫画的萌えに回収されている感じやタイトルが若干引っかかるが、続きは読みたい。2026/03/07
蝉、ミーン ミーン 眠ス
1
新しく手に入れたこの小さな幸せが神戸大空襲でどうなるのかと考えるとワクワクしてくる。2026/02/12
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